SDB:ネットワークインストール

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この記事では、ネットワークインストールの手順や方法について説明しています。
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インターネットからのインストール

CD や USB メモリに NET iso イメージを書き込むことで、それらを起動可能なメディアにすることができます。 NET iso イメージは http://software.opensuse.org からダウンロードすることができます。
13.2 NET installer-list.png

起動画面

NET メディアから起動したあとは、下記のとおりに操作します。

  • カーソルキーで インストール を選択します (Enter は押さないでください) 。
  • [F2] を押して 言語キーボードレイアウト を選択します。
  • [F3] を押して 画面の解像度 を選択し、 Enter を押します。


ネットワーク設定

13.2 NET installer-source.png

自動

既定では、ネットワークに関する設定は DHCP サービスを利用するようになっています。多くの場合、このままの設定でインストールを行なうことができますが、場合によっては下記のような設定を行なう必要があるかもしれません:

  • [F4] を押して ネットワーク設定 を開き、各種の設定を手動で入力する必要があるかもしれません。
  • プロキシサーバを使用するには HTTP プロキシ を選択します。


13.2 NET installer-network.png

手動

この画面では、下記のような設定を行ないます:

  • ネットワークプレフィックス付きのIPアドレス: そのマシンに付与する IP アドレスと、サブネットマスクを CIDR 形式 (aa.bb.cc.dd/nn) で指定します。
  • ゲートウェイ: ルータの IP アドレスを指定します。ここで指定するアドレスは、上記で指定する IP アドレスと同じサブネットにあるべきものです。
  • スペースで区切られたネームサーバ: ドメイン名 (例: download.opensuse.org) を IP アドレスに変換することのできるサーバの IP アドレスを指定します。ここでは通常、 DSL ルータやプロバイダのサーバを指定します。
  • ドメイン名: お使いのネットワークにドメインが付与されている場合は、ここで指定します。多くの場合、この値は設定する必要はなく、何も指定しないままにしておてください。


13.2 NET installer-proxy.png

プロキシサーバの設定

ネットワークの環境によっては、プロキシサーバを指定する必要がある場合があります。プロキシサーバはこの画面で指定します。詳細はネットワーク管理者にお尋ねください。ユーザ名とパスワードは、通常は不要です。


すべての設定を正しく指定し終わると、インストールを開始することができます。インストーラは最も高速な ミラーサイト からインストールデータをダウンロードします。あとは DVD インストール と同じ手順でインストールを行なうことができます。ただし、 DVD からのインストールでは追加のリポジトリを設定する前に行なっていた、ネットワークの設定が省略されます (設定済みのため) ので、その点のみ動作が異なります。


その他のネットワークリソースからのインストール

  • システムを起動して、起動画面が表示されるまで待ちます。
  • [F2] を押して 言語キーボードレイアウト を選択します。
  • [F3] を押して 画面の解像度 を選択します。
  • [F4] を押してネットワークプロトコルを選択します (SLP, FTP, HTTP, NFS, SMB/CIFS に対応しています) 。
  • サーバのアドレスとインストールメディアの場所を指定します。たとえば openSUSE 13.2 であれば、下記のように指定します:
  • 起動メニューで インストール を選択し、 [Enter] を押して進みます。
  • インストーラは DHCP を利用してネットワークの設定を自動的に行ないます。設定が失敗した場合、それぞれのパラメータを手動で入力するように求められます。
  • インストーラは、指定した場所からインストールに必要なデータを取得します。
  • あとは DVD インストール と同じ手順でインストールを行なうことができます。ただし、 DVD からのインストールでは追加のリポジトリを設定する前に行なっていた、ネットワークの設定が省略されます (設定済みのため) ので、その点のみ動作が異なります。

メディアを使用しないネットワークインストール

CD/DVD に書き込みのできる機器をお持ちでない場合や、メディアを書き込むまで待てない場合には、この手順を利用することができます。

このインストール方法は手短に作業を始めることができる一方、 重要な制限事項 があります。それは、対象のコンピュータには何らかの Linux オペレーティングシステムがインストールされている必要がある、という制限です。また、何らかの理由でネットワークの接続が切れてインストールが失敗してしまった場合は、今までインストールされていたほうのシステムを利用してインストールを再開しなければなりません。

このインストール方法では、インターネット上またはネットワークリポジトリ上に公開されている、カーネルと initrd のイメージを利用して起動します。下記は openSUSE 13.2 での例です。

いずれの作業とも、 root で実行する必要があります。

カーネルと initrd イメージ

 mkdir /boot/install
 cd /boot/install
 wget --output-document=oS-13.2.vmlinuz.install http://download.opensuse.org/distribution/13.2/repo/oss/boot/$(uname -i)/loader/linux 
 wget --output-document=oS-13.2.initrd.install http://download.opensuse.org/distribution/13.2/repo/oss/boot/$(uname -i)/loader/initrd

ここで $(uname -i) という項目がありますが、これはお使いのアーキテクチャ (i386 または x86_64) に自動的に置き換えられますので、そのまま実行してかまいません。

/boot/grub/menu.lst の編集

下記に示す手順は古いバージョン (1.00 以前) に対してのみ実施可能な項目で、新しい GRUB2 では 実施できません

下記の手順では GRUB の設定ファイルである /boot/grub/menu.lst に関する知識が必要です。よくわからない場合は、文末に下記の内容を追記してください。これで GRUB の起動画面の末尾に表示されるようになります。

  title install
      root   (sdX,Y) # (sdX,Y) は適宜変更してください
      kernel /boot/install/oS-13.2.vmlinuz.install install=http://download.opensuse.org/distribution/openSUSE-stable/repo/oss/
      initrd /boot/install/oS-13.2.initrd.install

ここで (sdX,Y) は、お使いの環境に合わせて適宜変更してください。ここで指定すべき値は、以前の手順でファイルをダウンロードして保存したパーティションを指定します。

インストーラの起動

インストールを開始するには、下記のいずれかの手順を実施します:

  • コンピュータを再起動して、 GRUB の起動画面で "install" という項目を選択します。これは GRUB の設定ファイルを正しく編集できた場合にのみ動作します。
  • カーネルのブートローダを擬似的に実行する 'kexec' を利用して、ハードウエアの再起動を省略します。これを行なうには、 kexec-tools という名前のパッケージをインストールしておかなければなりません。 kexec は下記のようにして実行します:
 
  kexec -l /boot/install/oS-13.2.vmlinuz.install --initrd=/boot/install/oS-13.2.initrd.install
  kexec -e

前半のコマンドでインストール用のカーネルと initrd をメモリ内に読み込み、後半のコマンドで読み込んだものを実行しています。

しばらくすると、 'kexec -e' の後にインストール用のカーネルが出力した起動メッセージが表示されます。


付録

  • リモートからのインストール : openSUSE をネットワーク上で離れたホストにインストールする方法について
  • Linuxrc YaST が起動する前に動作するプログラム Linuxrc に関する説明と、設定可能な様々な項目について

外部リンク