SDB:Linuxrc
linuxrc は実際のインストールプログラム YaST が起動する前に動作する
小さなプログラムです。
ハードウエアのセットアップ作業を行なうほか、インストールのリポジトリを探す役割を担っています。 リポジトリの場所を指定するには、 インストール オプションをお使いください。
linuxrc の使用はインストールのときだけではありません。インストール済みのシステムを起動する ためのツールとしてお使いいただけるほか、独立した RAM ディスクベースの救出システムを 起動するためにもご利用いただけます。
目次
パラメータ設定
linuxrc はコマンドラインや設定ファイルを通してパラメータを受け付けます。 ファイルを通してパラメータを受け渡すには、 info パラメータを利用してファイルの位置を指定してください。 ファイルの指定を複数個書き並べることもできます。この場合、 linuxrc は全てのファイルを読み込みます。
また linuxrc のパラメータは大文字と小文字の区別がなく、必要なだけハイフン (-) やアンダースコア (_) 、 ドット (.) を入れることができます。
オプションの値は二重引用符 (") で括ることもできます。
たとえば、以下のものはいずれも同じ意味になります:
SSHPassword=foo sshpassword="foo" ssh.password=foo ssh-password="foo" ssh_password=foo S.Shp-AsSw._.orD=foo
linuxrc で処理できない未知のパラメータで、 foo.bar の形式になっているものは カーネルモジュールのオプションとして解釈されます。詳細は オプション をお読みください。
パラメータ一覧
<span id="url_descr"/>
いくつかのパラメータの値には URL を設定します。ここにはそれらの値の書式を示します。
対応しているスキーム:
cd (or cdrom) # CD-ROM disk # ローカルディスクデバイス (CD-ROM, ハードディスク, フロッピィディスク) file # ローカルファイル floppy # フロッピィディスク (disk を使ったほうが良いです) ftp # ftp サーバ hd (or harddisk) # ローカルハードディスク http # http サーバ nfs # nfs サーバ slp # 実際の URL を取得するのに SLP を使用する smb (or cifs) # Windows 共有 tftp # tftp サーバ
一般的な書式:
(スキーム)://(ドメイン);(ユーザ):(パスワード)@(サーバ):(ポート)/(パス)?(問い合わせ文字列)
(スキーム): が設定されていない場合、通常はリポジトリからの相対 URL として解釈されます。
また、 IPv6 アドレスを入力する場合は大括弧を付け忘れないようご注意ください:
http://[2001:db8:42:815::1]/some_dir
smb, cifs スキームの場合、 (パス) は (共有名) から書き始めます:
(パス) = (共有名)/(実際のパス)
(ドメイン) は smb, cifs スキームで、ユーザのドメインやワークグループ を指定する場合に使用します。
ローカルデバイスを示す場合は、 cd, disk, floppy, hd, path のあとに続いてデバイス名を記述することができます。
(パス) = (デバイス)/(実際のパス)
デバイスを指定する他の方法については下記をご覧ください。
(問い合わせ文字列) は以下のいずれか、もしくは任意の組み合わせです
device=device_pattern instsys=URL # インストールパラメータに対してのみ有効 service=slp_service # slp スキームに対してのみ有効 descr=slp_descr # slp スキームに対してのみ有効 url=slp_url # slp スキームに対してのみ有効
それぞれ問い合わせ文字列は '&' で区切ります。
<span id="device_descr"/>
(デバイス) では使用したいデバイスを指定します (linuxrc は通常、全ての利用可能な デバイスを試します) 。一般的なシェルのメタキャラクタを使用することもできます。たとえば:
install=cd:/?device=sr0 # 最初の CD-ROM ドライブ install=cd:/sr0 # もう一つの書式 install=cd:/dev/sr0 # /dev をオプションで追加した書式 install=hd:/?device=sdb* # 2 つめのハードディスクのいずれかのパーティション install=hd:/?device=*label/foo # ラベルに 'foo' と名付けられたパーティション install=nfs://foo/bar?device=eth0 # ネットワークデバイスを指定する書式 install=nfs://foo/bar?device=00:0e:0c:* # MAC アドレスでネットワークデバイスを指定する書式
instsys は インストール パラメータとしてのみ意味があります。 詳細は instsys オプションをご覧ください。
service, descr, url はいずれも slp スキームに対してのみ意味を持ち、 URL の一覧を制限する意味になります。たとえば:
# SLP から URL 一覧を取得する install=slp:/ # 説明に 'openSUSE' を含むものだけを選ぶ install=slp:/?descr=*openSUSE* # さらに ftp の URL のみを選ぶ install=slp:/?descr=*openSUSE*&url=ftp:*
おそらく インストール のパラメータを除いて 使ったことのない方が多いことでしょう。 ただ使うときのため、以下に完全な一覧を示しておきます。
パラメータ | 説明 |
---|---|
AddSwap |
スワップ パーティションを追加します。 0 を設定すると、システムは スワップ パーティションを有効化しません。何らかのマイナスではない数字を設定すると、 番号に対応したパーティションがスワップパーティションとして有効になります。マイナスの番号を入力すると、 linuxrc はスワップパーティションを選択したり作成したりするダイアログを表示します。 パーティションのデバイス名を記入することもできます。 例: addswap=/dev/sda2 # '/dev/' の指定は任意です addswap=sda2 # 5 番目のスワップパーティション addswap=5 # スワップに関して問い合わせない (もしもそれが必要だったとしても) addswap=0 # 対話的に設定する addswap=-1 |
Alias | |
AutoYaST |
このパラメータは AutoYaST を利用した自動インストールを開始するために必要な設定です。値には AutoYaST のインストールプロファイル のある URL を指定する必要があります。利用可能な書式は インストール の項を参照してください。場合によっては netsetup=dhcp を追加したほうが良い場合もあります。 例: AutoYast=ftp://autoyast_profile.xml |
BootDisk | |
BootFile | |
BOOTPTimeout |
BOOTP 要求のタイムアウトを秒単位で指定します。 |
Bootpwait |
<span id="p_bootpwait"/> インターフェイスを設定してから、 BOOTP 要求を行なうまでの待機時間を秒単位で指定します。 例: BootpWait=10 |
Broadcast |
ブロードキャスト IP アドレスです。 例: Broadcast=10.10.255.255 |
BrokenModules |
<span id="p_brokenmodules"/> 初期化の際に読み込んで欲しくないモジュールの一覧を、半角カンマ区切りで指定します。 このオプションを複数回設定した場合は、最後の 1 つの設定だけが 有効になります。このことで、ドライバ更新の中でこの一覧を消去 したりすることができます。 例: BrokenModules=ahci,ata_piix |
CDROMDevice | |
ConsoleDevice |
コンソールデバイス名を指定します。 例: ConsoleDevice=/dev/tty9 |
Device |
<span id="p_device"/> リポジトリを検索する際の記憶デバイスを指定します。 利用可能な書式については デバイス表記 をご覧ください。 通常はこのオプションを指定する必要はありません。どうしても必要な場合は インストール パラメータで指定することもご検討ください。 例: device=sr1 # 2 つめの CD-ROM ドライブ device=sdc* # 3 つめのハードディスクのいずれかのパーティション |
Display |
ウインドウモードのみ linuxrc の色スキームを設定します。
例: Display=3 # 緑色の表示にします |
Display_IP |
X11 経由でリモートインストールを行なうための X サーバの IP アドレス 例: Display_IP=10.10.1.57 |
DHCP |
既にサポートされていません。 |
DHCPCD |
<span id="p_dhcpcd"/> dhcpcd に設定する追加オプション (dhcpcd は linuxrc が使用する DHCP クライアントです) 例: dhcpcd=-B |
DHCPTimeout |
DHCP 要求に対するタイムアウトを秒単位で設定します。 例: dhcptimeout=120 |
Domain |
DNS でのドメイン検索パスを指定します。 DHCP を使用しないネットワーク設定でのみ意味があります。 例: domain=opensuse.org |
DoSCSIRename |
USB や Firewire デバイスが最後に来るようにするため、 SCSI デバイスの順序を入れ替えます。 処理は 今すぐ (オプションが処理されたとき) の形で行なわれます。 このオプションは使用しないでください。 例: doscsirename=1 |
DriverUpdate |
<span id="p_driverupdate"/> dud を代わりに使用してください。 ドライバアップデートについての文書を派 http://ftp.suse.com/pub/people/hvogel/Update-Media-HOWTO/index.html をお読みください。 2 種類の表記方法があります: driverupdate=1 と driverupdate=<url> です。 driverupdate=1 では、 linuxrc はドライバアップデートについて対話的に選択作業を行なおうとします。 driverupdate=<url> では、ドライバアップデートの存在する場所をダイレクトに指定します。 <url> は圧縮されていないドライバアップデートの存在するディレクトリを指すか、 もしくはドライバアップデートの書庫を指すように指定してください。 このオプションは複数回指定することもできます; linuxrc は指定した全てのアップデートを読み込みます。 対応しているスキームと書式についての説明は、 こちら をお読みください。 なお、ドライバアップデートはお使いのインストールサーバやメディア内に存在する場合は 自動的に検出されます。この場合はこのオプションを指定する必要はありません。 例: # ドライバアップデートディスクについて尋ねるようにする driverupdate=1 # サーバ 'foo' にある 'myupdate' を読み込む driverupdate=ftp://foo/myupdate # ローカルディスク内にある 'update1' を検索して読み込み、 update2 をネットワークから読み込む driverupdate=disk:/update1 driverupdate=http://foo/update2 |
DUD |
<span id="p_dud"/> driverupdate パラメータの別名です。 |
ESCDelay | |
ethtool |
指定したインターフェイス、もしくは全てのインターフェイスに対して ethtool を実行します。 ethtool を利用すると、イーサネットカードの設定を変更することができます。詳細は man ethtool をお読みください。 書式: [if0=]option 例: "ethtool=eth0=duplex full" # eth0 にだけ適用 "ethtool=speed 10" # 全てのネットワークカードに対して適用 |
Exec |
追加のバイナリを実行します。 例: exec=/usr/bin/top |
Expert |
古い設定方法です Textmode と DriverUpdate の組み合わせの意味になります。 値: 0 無視されます 1 テキストモードを有効にします 2 ドライバアップデートのディスクを尋ねます 3 両方を指定します |
FloppyDevice |
既にサポートされていません。 install をお使いください。 |
ForceRootimage |
既にサポートされていません。 |
Gateway |
インストールサーバとこのマシンが同じサブネットに存在しない場合、 インストールサーバにアクセスするためのゲートウエイを指定します。 例: gateway=192.168.1.1 |
HasPCMCIA | |
HostIP |
このコンピュータに対して固定の IP アドレスを指定します。 追加の netmask パラメータで設定すべきネットワークビット数を、ここで追記することもできます。 例: hostip=192.168.1.101 # ネットマスク 255.255.255.0 も併せて設定する hostip=192.168.1.101/24 |
Hostname |
完全修飾ホスト名を指定します。 |
HWDetect |
ハードウエア検出を操作します。 値: 0 (検出を行なわない), 1 (検出を行なう) |
Info |
<span id="p_info"/> URL 形式でファイルを指定し、追加のオプションを読み込むよう指定します。対応しているスキームと 書式については こちら をご覧ください。 linuxrc は指定した全てのファイルを読み込みます。ファイルの中にさらなる info パラメータが存在してもかまいません。 例: info=cd:/info1 info=disk:/install/info2 info=http://foo/bar/info3 |
InitrdID |
initrd の ID を指定した値に強制します。 linuxrc は instsys と initrd の ID を比較し、両方が等しい場合にのみ読み込みを続けます。 |
InitrdModules |
インストール先のシステムで、 initrd 内に含めるべき追加のモジュール一覧を指定します。 |
Insecure |
linuxrc はダウンロードした全てのファイルに対して SHA1 チェックサムの確認を行ないます。チェックサムは 署名の確認を行なったあと、 (リポジトリ):/content から取得します。 これを行ないたくない場合は、以下を指定してください: insecure=1 なお、いったんこれを設定してしまうと、あとから元に戻すことができなくなることに注意してください。 具体的に言うと、: insecure=0 が動作しなくなります。 |
Insmod |
カーネルが読み込むべきモジュールを、必要なパラメータと共に指定します。モジュールのパラメータは半角スペースで区切らなければなりません。 モジュールはハードウエアの検出が始まる前に読み込まれます。また、モジュールの依存関係は 自動的に解決されます (この点において insmod という名前の付け方は誤解を招く不適切な やり方かもしれません) 。 なお、モジュールが brokenmodules で指定されている場合は、 この方法では読み込むことができません。 例: # ahci ドライバを読み込む insmod=ahci # 二重引用符が必要になることに注意 insmod="loop max_loop=100" # いくつかのモジュールを読み込む insmod=tg3 insmod=e1000 |
Install |
<span id="p_install"/> インストール元のリポジトリを URL の形式で指定します。対応しているスキームと 書式については こちら をご覧ください。 ここで指定する値は、ディレクトリか ISO イメージを指すものでなければなりません。 なお、リポジトリを指定する必要がなく、単に linuxrc がハードウエアを 設定したあとに指定したパラメータを実行するための特別なスキーム exec にも対応しています。 例: # CD-ROM からインストールする install=cd:/ # サーバ foo の ftp サーバで、ディレクトリ openSUSE-10.3-i386 からインストールする install=ftp://foo/pub/openSUSE-10.3-i386 # ローカルディスク内の ISO イメージ openSUSE-10.3-i386-DVD.iso からインストールする install=disk://install/openSUSE-10.3-i386-DVD.iso # Windows 共有 bar 内の ISO イメージ openSUSE-10.3-i386-DVD.iso からインストールする install=smb://foo/bar/openSUSE-10.3-i386-DVD.iso # SLP を利用して実際の URL を取得する install=slp:/ # 単にシェルを実行するだけ install=exec:/bin/sh インストールプログラムは通常、リポジトリから読み込みます。何らかの理由でそれを 行ないたくない場合は、 ?instsys= を追加してインストールシステムのイメージを 明示的に指定することができるほか、 instsys パラメータでも同じことができます; たとえば: install=cd:/?instsys=ftp://testserver/foo # は、下記を指定したのと同じ意味です instsys=ftp://testserver/foo install=cd:/ |
InstallDir |
既にサポートされていません。 install をお使いください。 |
InstMode |
既にサポートされていません。 install をお使いください。 |
Instsys |
<span id="p_instsys"/> 使用するインストールシステムを指定します。既定値は boot/<arch>/root です。ファイルシステムイメージかディレクトリを指定する必要があります。 対応しているスキームと書式については、 こちら をお読みください。 同じ動作をする install も併せてご覧ください。 例: instsys=my/zappel # リポジトリ内の my/zappel を使用する instsys=http://foo/zappel # サーバ foo の zappel を使用する |
InstsysComplain |
initrd ID と instsys ID が異なっていた場合の処理を指定します。 値: 0 無視する 1 警告を表示する 2 エラーで中断する Beta 版以外のシステムの場合、このパラメータは既定で 0 (無視する) になっています。 |
InstsysID |
instsys の ID を指定した値に強制します。 linuxrc は instsys と initrd の ID を比較し、両方が等しい場合にのみ読み込みを続けます。 |
ipv4 |
[SL 11.1+] IPv4 サポートを有効にします (既定値) |
ipv4only |
[SL 11.1+] IPv4 サポートを有効にし、 IPv6 を無効にします。 例: ipv4only=1 # は、下記と同じ意味です ipv6only=0 |
ipv6 |
[実験中です] (IPv4 に加えて) IPv6 サポートを有効にします。 |
ipv6only |
[実験中です] IPv6 サポートを有効にし、 IPv4 を無効にします。 例: ipv6only=1 |
KBDTimeout |
ウインドウモードのみ キーボードのタイムアウトを秒単位で指定します。何も入力を行なわないと、 linuxrc は既定値で処理を続行します。 既定値は 0 (無効) です。 |
Kexec |
1 に設定すると、 linuxrc はカーネルと initrd をリポジトリから読み込み、 それらで再スタートします。 Spares people installing via network the download of the Boot-CD as you can keep using an old one. 現在は x86 および x86-64 アーキテクチャでのみ動作します。 例: kexec=1 |
kexec_reboot |
1 に設定すると (多くのマシンでの既定値) 、インストールの第一段階が終わったあと kexec を利用して再起動を行ないます。 0 に設定すると通常の再起動を行ないます。 kexec を利用すると 壊れてしまうものが存在するためで、たとえば YaST で管理している VirtualBox などのブラックリストが存在します。
|
Keytable |
使用する仮想コンソールのキーボードマップを指定します。 例: Keytable=fr-latin1 |
Lang |
Language パラメータの別名です。 |
Language |
インストールで使用する言語を事前に選択します。 例: Language=de_DE Language=fr_FR Language=cs_CZ |
Linemode |
<span id="p_linemode"/> ダム端末でラインモードを有効にします。 例: linemode=1 |
linuxrc |
廃止されました。使用しないでください。 |
LinuxrcDebug |
<span id="p_linuxrcdebug"/> デバッグレベル (数字) とデバッグフラグをカンマ区切りの一覧で指定します。 フラグはそれぞれ有効と無効を切り替えることができます ('+' (有効) または '-' (無効) を前に付ける)。 現在対応しているデバッグフラグは下記の通りです:
例: # デバッグ情報をそれなりに増やす linuxrc.debug=1 # さらにいくつかの重要な場所で停止する linuxrc.debug=1,wait # linuxrc でドライバを読み込む linuxrc.debug=-udev.mods |
LinuxrcLog |
<span id="p_linuxrclog"/> ログメッセージを出力するデバイスを指定します。既定では /dev/tty3 になっています。 ログメッセージの出力量を増やすには、 デバッグレベル を増やしてください。 例: # 全てのログメッセージを 'foo' に保存する linuxrc.log=/foo # 既定のコンソールに表示する (linemode と共に設定するとよいでしょう) linuxrc.log=/dev/console linemode=1 |
LinuxrcSTDERR |
廃止されました。 linuxrclog をお使いください。 |
Listen |
* 実験中です * linuxrc でネットワークを設定し、指定したポートを入力元として待機します。 (このオプションと共に manual=1 を設定すると、 telnet プロトコルを利用して linuxrc に接続することができます) 例: # ポート 1234 で入力を待つ listen=1234 |
Loghost |
<span id="p_loghost"/> syslog の転送先ホスト名を指定します。 YaST では、 y2log と指定した syslog ホストの両方に出力を行ないます。 転送先のホストでログの受け付けを行なうには、 /etc/syslog-ng/syslog-ng.conf ファイルの "source" セクションを設定してください。 |
LogLevel |
カーネルのログレベルを指定します。 値: 1 - 8 既定値はシリアルコンソールの場合に 1 、それ以外の場合は 7 になっています。 |
LXRCDebug |
廃止されました。 linuxrcdebug をお使いください。 |
Manual |
linuxrc を手動モードで開始します。 値: 0 自動モード (既定値) 1 手動モード 2 本当の手動モード (たとえば USB のセットアップを行なわないと、 USB キーボードが動作しません!) 通常は手動モードを利用する必要はありません。必要でない限り 指定しないでください。コマンドラインから指定すれば、必要な設定は全て行なうことができるためです。 manual=1 ではある程度のハードウエア検出を行ないます (たとえばモジュール読み込みのダイアログで適切なモジュールに印を付けるなど) が、基本的に必要なモジュールはそれぞれご自身で注意して読み込ませ なければなりません。 manual=2 では全くハードウエア検出を行ないません。 ハードウエア検出を行なってしまうと何らかの問題が発生する場合にのみ 有効です。典型的な例としては、 linuxrc でドライバを読み込んで インターフェイスが存在しているにもかかわらず、ネットワークインターフェイスの 選択を求められない場合などがあります。 |
MemLimit |
スワップパーティションの作成を行なわずに進めることができる空きメモリ量の下限を、キロバイト単位で指定します。 実際の空きメモリ量がここで設定した値より小さい場合、 linuxrc はスワップパーティションの使用を要求します。 |
MemLoadImage |
ルートイメージを RAM に展開することができる空きメモリ量の下限を、キロバイト単位で指定します。 実際の空きメモリ量がここで設定した値より小さい場合、 linuxrc はルートイメージを RAM にコピーせずに進めようとします。 |
MemYaST |
YaST をグラフィカルモードで開始することができる空きメモリ量の下限を、キロバイト単位で指定します。 実際の空きメモリ量がここで設定した値より小さい場合、 linuxrc は YaST をテキストモードで開始します。 |
MemYaSTText |
YaST を開始する前にスワップパーティションを設定するよう求める空きメモリ量の上限を、キロバイト単位で指定します。 実際の空きメモリ量がここで設定した値より小さい場合、 linuxrc はスワップパーティションの設定を求めます。 |
MinMemory |
セットアップを行なうのに必要な空きメモリ量の上限を、キロバイト単位で指定します。 実際の空きメモリ量がここで設定した値より小さい場合、 linuxrc はセットアップを開始しないようになります。 既定では 0 になっています。 |
ModuleDelay |
それぞれのモジュールを読み込んだあとに待機する秒数を指定します。 ハードウエアの処理が遅い場合に有効です。 例: # 5 秒待機する ModuleDelay=5 既定では 0 になっています。 |
ModuleDisks |
既にサポートされていません。 |
Nameserver |
DNS ネームサーバの IP アドレスを指定します。 例: Nameserver=192.168.1.1 |
Netdevice |
ネットワークインターフェイスを指定します。利用可能な値については デバイス表記 をお読みください。 通常は指定する必要はありません。どうしてもこのオプションを設定する必要が生じた場合は、 Install パラメータに追加する方法もご検討ください。 例: netdevice=eth1 # 2 つめのイーサネットデバイス netdevice=wlan* # 無線 LAN インターフェイス |
Netmask |
DHCP からでも設定できます インストールするホストの IP ネットマスクを指定します。 |
Netretry |
Netretry=N を設定すると、全てのネットワーク接続を N 回まで再試行することを指定します (たとえば FTP サーバにアクセスする場合など) 。 通常はネットワークの問題をデバッグするために使用します。 |
NetSetup |
<span id="p_netsetup"/> ネットワークパラメータについて問い合わせを表示し、ネットワークを設定することを 指定します。通常は install パラメータでネットワークからのインストールを 設定した場合、 linuxrc が自動的にこれを行ないます。 ローカルメディアからインストールする場合でもネットワークを設定したい場合、 このオプションをお使いください。 netsetup は半角カンマ区切りの一覧で、 default, dhcp, hostip, netmask, gateway, nameserver, all の組み合わせで指定します。 例: # default は dhcp,hostip,netmask,gateway,nameserver の意味です netsetup=default # 'default' と同じ意味です netsetup=1 # DHCP を実行します netsetup=dhcp # 全てのインターフェイスを設定します netsetup=dhcp,all |
_NetStop |
内部使用 |
NetUniqueID | |
NetWait |
<span id="p_netwait"/> ネットワークインターフェイスを設定したあとに待機する時間を秒単位で指定します。 ごく稀ですが、ネットワークカードによってはこれを設定する必要がある場合もあります。 DHCP についての問題を回避する場合は、 dhcpcd をお読みください。 BOOTP についての問題を回避する場合は bootpwait をお読みください。 例: # 8 秒待機する NetWait=8 |
Network |
DHCP からでも設定できます |
NewID | |
NFSOpts |
<span id="p_nfsopts"/> NFS のマウントオプションを設定します。半角カンマ区切りの一覧で、下記のオプションに対応しています。 vers, tcp, udp, rsize, wsize. 例: # UDP を利用して NFSv2 のマウントを行ないます nfsopts=udp,vers=2 # ブロックサイズを変更します nfsopts=rsize=4096,wsize=4096 |
NFS.RSize |
廃止されました。 NFSOpts をお使いください。 |
NFS.TCP |
既にサポートされていません。 NFSOpts をお使いください。 |
NFS.WSize |
廃止されました。 NFSOpts をお使いください。 |
NoMDNS |
MDNS の使用を停止します。 例: nomdns=1 |
NoPCMCIA |
古い設定方法です PCMCIA カードマネージャを起動しないように設定します。This option may not be useful any more. |
NoShell |
いかなるシェルも起動しないように設定します。既定では linuxrc は /bin/bash をそれぞれ /dev/tty2, /dev/tty9 で起動し、さらにメモリの要件が許せば (おそらく常に) /dev/tty5, /dev/tty6 の端末で起動します。 パラメータ MemLimit, MemYaST, MemYaSTText も併せてお読みください。 例: noshell=1 |
Options |
<span id="p_options"/> カーネルモジュールのオプションを設定します。書式は "module.parameter" または "module=parameter" です。 例: # モジュール "thermal" に対して "tzp=50" を設定します options=thermal.tzp=50 # おかしな表現のようにも見えますが、上と同じ意味です: options=thermal=tzp=50 # 100 個のループデバイスを作成します options=loop.max_loop=100 代替手段として、オプションとして認識されないものであれば、 foo.bar はモジュール foo のオプション bar として認識されます。 例: thermal.tzp=50 loop.max_loop=100 モジュールに対して複数のオプションを指定するには、下記のようにしてください: libata.atapi_enabled=1 libata.ignore_hpa=1 # 上と同じ意味ですが、 1 つにまとめています: options="libata.atapi_enabled=1 ignore_hpa=1" |
Partition | |
Password |
既にサポートされていません。 install をお使いください。 |
PCMCIA | |
Product | |
ProductDir | |
Proxy |
<span id="p_proxy"/> HTTP プロキシ (代理) サーバを設定します。 URL の書式については、 こちら をご覧ください。 例: # proxy.foo.org のポート 3128 を使用する proxy=http://proxy.foo.org:3128 # 'http://' の使用は任意ですので、省略可能です: proxy=proxy.foo.org:3128 # プロキシサーバの認証が必要な場合は、下記のようになります proxy=http://foo:bar@proxy.foo.org:3128 |
ProxyPort |
既にサポートされていません。 proxy をお使いください。 |
ProxyProto |
既にサポートされていません。 proxy をお使いください。 |
Rescue |
<span id="p_rescue"/> レスキュー (救出) システムを読み込みます。書式については install をお読みください。 |
RescueImage |
インストールソース内でのレスキュー (救出) システムイメージの位置を指定します。 |
RootImage |
インストールソース内でのルートイメージ (インストールシステムのイメージ) の位置を指定します。 |
RootImage2 |
既にサポートされていません。 |
RootPassword |
linuxrc で root のパスワードを確認します。 例: RootPassword=ask |
RootPath |
DHCP の場合にのみ意味があります |
Screenmap |
廃止されました。使用しないでください (どのようなお考えにしろ、おそらくあなたが考えているとおりには動きません) 。 |
SCSIBeforeUSB | |
SCSIRename | |
Server | |
Serverdir |
既にサポートされていません。 install をお使いください。 |
SetupCmd | |
SetupNetIF | |
Share |
既にサポートされていません。 install をお使いください。 |
Splash |
初期化作業時にスプラッシュスクリーンを使用するかどうかを指定します。 例: Splash=silent Splash=verbose |
SSH |
UseSSH パラメータの別名です。 |
SSHPassword |
UseSSH を設定した場合、インストールの際に SSH サーバ経由でログインする際の root パスワードを設定します。インストール済みのシステムに対するパスワードではありません。 RootPassword も併せてご覧ください。 例: SSHPassword=12345678 |
StartShell |
インストールシステムを起動し、シェルを起動します。その後、シェルが終了するまで待機します。この方法でインストールシステムの修正を行なうことができるほか、パーティションをマウントしたりマウント解除したりできますし、手動で yast と入力して YaST インストールを開始することもできます。 例: StartShell=1 |
StaticDevices | |
TERM |
linuxrc が動作する端末の種類を指定します。 例: TERM=dumb |
_TestMode |
内部使用 設定ファイルのみ |
Textmode |
Qt が利用可能な場合であっても開始せず、テキストモードで YaST を実行します。 例: Textmode=1 |
TFTPTimeout |
TFTP 接続のタイムアウトを秒単位で指定します。 |
_TmpFS |
既にサポートされていません。 |
UpdateComplain | |
UpdateDir | |
UpdateExpected | |
UpdateID |
設定ファイルのみ |
UpdateName | |
UpdatePriority |
設定ファイルのみ |
UpdateStyle | |
USBWait |
USB モジュールを読み込んでから待機する時間を秒単位で指定します。 |
UseDHCP |
自動的なネットワークセットアップが必要な場合、 DHCP と BOOTP のどちらを利用するかを指定します。既定では DHCP です。 例: # BOOTP を使用する UseDHCP=0 |
Username |
既にサポートされていません。 install をお使いください。 |
UseSSH |
テキストモードの YaST や X11 転送を行なった YaST でインストールを実行する際、 SSH 経由で linuxrc にアクセスできるようにします。 X11 転送を行なう場合は、 ssh -X root@hostname または ssh -Y root@hostname として接続してください。 値: 0 (無効), 1 (有効) |
UseVNC |
VNC パラメータの別名です。 |
VNC |
VNC 経由でインストールを行ないます。利用可能なコンソールが存在しないホストに対してインストールを行なうのに便利です。有効に設定した場合、 VNC サーバがインストール先のホストで有効になります。 VNCPassword も併せてご覧ください。 例: VNC=1 VNC を有効にする VNC=0 VNC を無効にする (既定値) |
VNCPassword |
VNC 経由でインストールを行なう場合の VNC パスワードを設定します。 例: VNCPassword=12345678 |
WaitReboot | |
WithiSCSI |
インストールの際に iSCSI イニシエータを設定するため、 YaST モジュールを起動します。 |
WlanAuth | |
WlanESSID | |
WlanKeyAscii | |
WlanKeyHex | |
WlanKeyLen | |
WlanKeyPass | |
WorkDomain |
既にサポートされていません。 install をお使いください。 |
YaST2update | |
YaST2color | |
Zen |
既にサポートされていません。 |
ZenConfig |
既にサポートされていません。 |
Zombies |
linuxrc でゾンビ化したプロセスの処理を行ないたくない場合、 0 に設定してください (できる限り設定しないでください) 。 例: zombies=0 |
S/390 や zSeries 向けの特別パラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
CTCProtocol |
使用する CTC プロトコルを指定します。 値: 0 互換 1 拡張 2 z/OS |
DataChannel |
CU3088 と QDIO デバイス向けの CCW データチャネルを指定します。 書式: h.h.hhhh |
InstNetDev |
インストール元のネットワークデバイスを指定します。 値: osa OSA-2 または OSA Express hsi Hipersocket ctc CTC (古い書式です) escon ESCON (古い書式です) iucv IUCV (古い書式です) |
IUCVPeer |
IUVC ネットワーキング向けの相手 (peer) 名を指定します。 |
Layer2 |
OSA Express イーサネットインターフェイス向けの OSI レイヤ 2 アクセスを有効にします。 値: 0 (無効), 1 (有効) |
OSAHWAddr |
SLE10 SP1 から利用可能です 例: OSAHWAddr=11:22:33:44:55:66 |
OSAInterface |
OSA デバイスのソフトウエアインターフェイスを指定します。 値: qdio QDIO lcs LCS |
OSAMedium |
OSA デバイスの物理メディアを指定します。 値: eth イーサネット tr トークンリング |
Portname |
OSA デバイスのポート名を指定します。 |
ReadChannel |
CU3088 と QDIO デバイス向けの CCW 読み込みチャネルを指定します。 書式: h.h.hhhh |
WriteChannel |
CU3088 と QDIO デバイス向けの CCW 書き込みチャネルを指定します。 書式: h.h.hhhh |
linuxrc 自身では処理されない特別なパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
Mem |
インストールシステムで使用する RAM の最大サイズを指定します。 インストール時のメモリ要件を確認する場合に便利です。 例: mem=128M |
Y2_BRAILLE |
テキストモードユーザインターフェイスのスタイルを設定し、 'ブライユ (braille)' モードに設定します。この設定は視覚に障害のある方への最適化オプションです。 'textmode=1' と共にご利用ください。 例: Y2_BRAILLE=1 |
Y2DEBUG |
全ての YaST デバッグメッセージを有効にします。これらのメッセージは <0> のマークが付けられて /var/log/YaST2/y2log ファイルに記録されます。このパラメータは YaST 自身で処理され、 YaST モジュールを起動する際のコマンドラインに追加することもできます。 |
TERM |
テキストモードでインストールを行なう際の色スタイルを設定します。 たとえば TERM=xterm を設定するとテーマを xterm に設定します。 色に対応していないものを指定すると、モノクロ (白黒) のテーマが使用されます。 設定しない場合は、既定の linux が適用されます。なお、 TERM を設定する場合は 正しい terminfo 項目であるかどうか注意して設定してください。正しく指定しないと インストールが中断されます。 利用可能な端末は /yast/instsource/inst-sys/usr/share/terminfo ディレクトリ内に あります - インストール作業用のシステムはインストール済みのシステムとは異なるセットの 端末情報を持っているためです。 モノクロ (白黒) の端末を使用したい場合は、 linux-m を指定してください。 textmode=1 と共に設定してください。 例: TERM=xterm TERM=linux-m |
ZYPP_FULLLOG |
LibZYPP のログレベルを最大値に設定します。製品やパッケージ、更新などの 依存関係問題を解決するのに役立ちます。この値はそれぞれの YaST モジュールを起動する際の パラメータとしても設定できます。 例: ZYPP_FULLLOG=1 # Linuxrc ZYPP_FULLLOG=1 /sbin/yast2 online_update # Running system |
正誤表
openSUSE 10.3
- info=file:/file_name は、 file_name が 'info' である場合に動作しません; 他の名前をお使いください
- netwait は DHCP には当てはまりません