openSUSE Weekly News/205
openSUSE Weekly News 日本語版 第205号 今週の見出し
- Michal Hrušecký: プラハでの openSUSE 12.1 Launch パーティー
- Duncan Mac-Vicar: bicho 0.0.3 リリース
- BeginLinux.com: AutoYaST で Answer ファイルを使って自動インストール
- Masim Sugianto: DNS の DKIM レコードが正しく有効かどうかをチェックし、テストし、検証する方法
- ITWire/Sam Varghese: 二つのディストリビューションの物語: openSUSE と Linux Mint
編集/翻訳: openSUSE Weekly News 日本語版チーム (OWN-ja チーム)
お知らせ
更新状況
ディストリビューション
チームレポート
Build Service チーム
Build Service 統計情報
- Build Service 関連の統計情報については http://build.opensuse.org をご覧になってください。
openFATE チーム
支持を集めているフィーチャーリクエスト
- 以下は、多くの賛同を集めているものの担当者が決まっていないフィーチャー (訳注: 機能の実装、追加、改変要望) です。実装を担当してくださる方を募集中です。
ダウンロードとインストールを分離 (得票数: 380)
"パッケージのダウンロードとインストールが並行して行えるようになれば、ネットワークインストールがより改善されると思います。"
起動中のスプラッシュ用に Plymouth を使う (得票数: 210)
"初めて Plymouth のことを聞いた時からこれを openFATE にリクエストしようと思ってましたが、この話を読んでますます、採用した方がいいと思うようになりました。
「起動プロセス中に起こるチラつきやモードの切り替えは全て、全体的な印象を損なうものです」という出だしで始まる Ray のコメントは特に興味深いものです。
ここで「デフォルトで GRUB を見せないようにする」という要望もまとめて論じてしまってもいいでしょうか?"
1-クリック・アンインストール (得票数: 177)
"簡単にソフトウェアを削除できる手段を!
例えば、あるアプリケーションを 1-クリックインストールで入れたとします (これにより、必要なパッケージが全てインストールされることになります)。そのような場合、その 1-クリック操作で入れたものを簡単に (ここでも 1-クリックで) 削除する手段があるべきです...言い換えると、インストールしたソフトウェアの (依存関係にあるパッケージもまとめての) 「1-クリック・アンインストール」です。"
GRUB v2 へアップデート (得票数: 174)
"GRUB 0.97 に対するバグ修正や追加機能を開発しても、もう GRUB 2 を使うからという理由でアップストリームプロジェクトには受け入れてもらえなくなってしまっています。ディストリビューションを開発するコミュニティの間ではブートローダーの切り替えには抵抗があるようですが、もはやこの膠着状態が解消する見込みはなさそうです。コード自体は綺麗だとも言えませんし、しっかりメンテナンスされているとも言えません。何か新しい機能を追加しようと思ったら、あらゆる実行時の制限をなんとか迂回したとしても、ちゃんと機能するかどうか分からない何段階もの手順を踏まなければいけなくなります。例えば、ファイルシステムの実装はメモリ管理に使える静的なバッファを持ちます。このサイズはたったの 32k です。複雑なファイルシステム、あるいはシンプルなジャーナリングファイルシステムであっても、扱う場合には問題が起こってしまいます (Reiserfs でバグをロードするのが全然終わらないといったようなケース)。というのも、ジャーナルのためにブロックマッピングを行うのに十分なメモリーが割り当てられておらず、メタデータを読み込むごとにいちいちスキャンしなければいけなくなってしまうからです。(本当に、もう。) (...)"
Popularity contest (人気投票) (得票数: 128)
"ユーザに好まれ、良く使われているパッケージについてのフィードバックが必要です。Debian には既に Popularity contest (popcon) という名前のツールが用意されています。
- popcon を再利用することで、Debian 及び Ubuntu と直接的に比較した結果を見ることができる
- パッケージャーチームはパッケージをどうしていくべきか伺い知ることができる
- YaST で使える見通しの良い設定用ダイアログが必要です
- opensuse.org 上にサーバインフラストラクチャーが必要です (いくつか個人情報絡みの問題があります。詳しくは Debian の FAQ をご覧ください)"
先週挙げられた新規フィーチャーリクエスト
- 以下は、 先週新たに挙げられたフィーチャーです。気になるものがあったらどうぞ投票、コメントお願いします。
LXDE から “tracker” を外しましょう
"LXDE はそもそも軽量デスクトップ環境を目指しているものですから、tracker のような余計なものは入っているべきではありません。
残念なことに openSUSE で LXDE パターンをインストールすると Brasero が入るようになっていて、その依存関係で tracker も自動的に入ってしまうのです。"
openSUSE 子供版/モード
"openSUSE 子供版というのは、子供用のディストリビューションもしくはモードを作ろうというアイデアです。以下のような中身にします (これだけに限定しているというわけではない):-
- 子供にウケるような壁紙、アイコン、テーマなど
- 有害サイトをブロックできるようなフィルター機能
- (Tux Paint、Google Chrome、その他多くのゲームプログラムなど) 知育、娯楽に関するゲームやプログラム"
起動プロセスをもっと可愛く
"現在、起動プロセスの見た目はあまりいいものだと思えません。systemd はメッセージの寄せ集めを見せるだけで、スプラッシュスクリーンは退屈です。12.2 では、起動中に可愛い緑色の Done と失敗した時の赤字の Failure が表示されるように戻し、Geeko のロゴにも目玉を動かす以上のことをさせましょう。例えば、進捗バーのように体の色を変化させていくとか、起動中画面の中を歩きまわるという感じなんかどうですかね。"
どのデスクトップをインストールするか参考にできるよう、スクリーンショットを見せる
"現状、インストール時にデスクトップを入れることを選択すると、GNOME や KDE のことをちょっとだけ説明している文字だけの「退屈な」説明が表示されるだけで、どれを選んだらいいかの参考にはあまりなっていません。
Xfce や LXDE までは無理だとしても、KDE や GNOME についてはスクリーンショットを、できればスライドショウを見せてもらえないでしょうか。そうすれば、どのデスクトップ環境を入れるか判断し易くなると思います。"
デフォルトのインストールで openSUSE マニュアルが入るようにする
"デフォルトのインストールで openSUSE 公式マニュアルが入るようにしましょう。各ユーザのディレクトリに入るようにしてもいいですし、/usr/share へシンボリックリンクをはっておくのでもいいです。"
グリーターに opensuse-guide.org へのリンクを追加し、デスクトップにもリンクを置いておく
"非公式 openSUSE ガイドは、新規ユーザにとってとても役に立つ情報源です。これを目立つところに置いておけたら、新米ユーザの不満解消にも一役買うと思いますし、新米ユーザを助けてあげたいと思っているような人にも役に立つのではないでしょうか。
実際、私自身 openSUSE を使い始めたころこのガイドの存在を知っていたらなぁ、と思うことがあります。きっと何度か助けてもらえたはずですから。"
PulseAudio を Jack と統合する
"http://docs.fedoraproject.org/en-US/Fedora_Draft_Documentation/0.1/html/Musicians_Guide/sect-Musicians_Guide-Integrating_PulseAudio_with_JACK.html
Jack の使い方を簡単にし、オーディオの処理を見通し易くするために、PulseAudio を通すように設定済みの Jack を作りましょう。 (...)"
インストール手順を簡略化
"インストール手順はできるだけ簡単な方がいいです。IT 畑じゃない人には、本当に重要なこと以外はいちいち尋ねないようにした方がいいと思うんです。
どうして、どのデスクトップ環境を使いたいかユーザに聞かなければいけないんでしょうか? Linux 初心者にしてみれば、KDE でも GNOME でもどちらでもいいんじゃないでしょうか。
インストール実行前のサマリーだって、デフォルトモードではもっと大雑把でいいと思います。
ネットワーク設定だって、80、90%、いやもしかしたらそれ以上の確率で必要なかったりするんじゃないでしょうか。DHCP で割り当てられた IP アドレスを割り当てられているとサマリで知らせてもらっても、ユーザは気にもしてないんじゃないでしょうか。
ほとんどのユーザは、コンピュータを使うのにあれこれ手間をかけたくなんてないんです。ですから、尋ねられることが少なければ少ないほど快適なんです。
この件は、以下のスレッドの中の話題の一つとして討論が始まりました。
http://lists.opensuse.org/opensuse/2011-12/msg00382.html "
openFATE 登録フィーチャー統計情報
Testing チーム
Larry Finger: 週刊ニュース 12月10日号
"Testing コアチームの次回ミーティングは、2011年12月12日(月)、18:00より Freenode IRC ネットワークの #opensuse-testing チャンネル (irc://irc.freenode.net/opensuse-testing) で開催されます。
このミーティングでは、openSUSE 12.1 のリリースサイクルについて話し合い、うまくいった部分、いかなかった部分などについての分析をする予定です。この話題に対して発言したいことがある方は、是非ご参加ください。私たちが作り上げているのはコミュニティディストリビューションだということをお忘れなく。"
翻訳 (Translation) チーム
コミュニティ内での出来事
Michal Hrušecký: プラハでの openSUSE 12.1 Launch パーティー
- 各地で各様に開かれている Launch (リリース記念) パーティー。ご当地ならではの味付けというのも楽しいものですね。日本 (の中でも東日本だけかな?) で11月と言ったら、酉の市なんかにかけてみるってのもありだったかもしれませんね。
"先週の金曜日、プラハで Launch パーティーを開催しました。今回の会場は、SUSE のオフィスでした。リリースしてからちょっと間が開いてしまったのはどうしてでしょうか? 参加者に工場直送出来たてほやほやの DVD をお渡ししたかったからなんです。で、いつになったら出来るのか待っていたところ、どうやらセント・ニコラス・デーのころになるとのこと。チェコの風習についてご存じない方のために解説しますと、セント・ニコラス・デーには聖ニコラスや悪魔、天使の扮装をした人が街中を練り歩き、子供たちの家を回ります。そして良い子にはご褒美として聖ニコラスからお菓子が、悪い子には悪魔からジャガイモか石炭がプレゼントされるのです。ということで、この風習にちょっとひっかけて、参加者が聖ニコラスからプレゼントをもらえるっていう感じにしたかったんです。駆けつけてくれる人はみんなコミュニティ仲間ですから、もちろんみんな良い子です。;-) でも、もしかしたらを考えて、私はちょっと悪魔っぽい扮装をしてみました。;-) (...)" (注:3)
イベント & ミーティング
終了分:
- その他のイベント情報については以下をご覧ください:
コミュニケーションチャンネル
ソーシャルネットワーク
新規/更新アプリケーション @ openSUSE
Duncan Mac-Vicar: bicho 0.0.3 リリース
- GUI には頼らずコマンドラインで開発を進めるのが性に合っているという方に試していただきたいのがこの Bicho。osc コマンドと連携させて使えるようになっているようです。
"Bicho というのは、Bugzilla にアクセスする機能が実装された Ruby Gem の一つです。ライブラリの一つなんですが、シンプルなコマンドラインクライアントで使えるものです。
このリリースではいくつかバグが修正され、名前付きクエリのサポートが追加されています。 (...)" (注:1)
セキュリティアップデート
完全版のセキュリティ報告が読みたい場合、あるいは報告がリリースされたらできるだけ早く報せを受け取りたい場合は openSUSE セキュリティ・アナウンスメーリングリストを参照してください。
openSUSE-SU-2011:1299-1: 重要: xorg-x11-libs
"openSUSE セキュリティアップデート: xorg-x11-libs
報告 ID: openSUSE-SU-2011:1299-1
深刻度: 重要
レファレンス: #709851
クロスレファレンス: CVE-2011-2895
影響を受けるプロダクト: openSUSE 11.4、openSUSE 11.3
(...)"
カーネルレビュー
- コミュニティ内外からの Linux カーネル関連ニュースです。
h-online/Thorsten Leemhuis: Kernel Log: 3.2 の新機能 (パート 3) – アーキテクチャ
"最適化されたアセンブラのコードパスによって SHA1 は高速になり、Blowfish および Twofish の両暗号化アルゴリズムは速度が向上しました。次に予定されていた Linux のカーネルリリースは AMD の最新のプロセッサにおけるキャッシュの問題を解決し、Intel CPU 向けの新しい、または拡張されたドライバーを含んでいます。
いつもの週刊リリースのリズムを保ちつつ、Linus Torvalds は Linux 3.2 の4回目のリリース候補版を先週の金曜日に リリースしました。この RC はその前の二つに比べ少ない変更しかなかったので、「すべては実に素晴らしくおとなしくなってきているよ」と述べ、「怪しい静けさだね」だとも付け加えています。Linux 3.2 の開発が進行しているので、Kernel Log も「3.2 の新機能」ミニシリーズを継続しています。このカーネルのネットワークドライバおよびインフラストラクチャの領域とファイルシステムについての進化について述べたのに続き、今号ではアーキテクチャとプロセッササポートについて述べて行きます。何週か引き続いて、このカーネルのインフラストラクチャおよびドライバーについて議論する記事を掲載します。 (...)" (注:2)
Rares Aioanei: カーネル週刊ニュース – 2011年12月10日号
- 今週のニュースはコレというビッグニュースはないようですが、開発が順調な証拠とみるべきでしょう。
"やあみんな、こんにちは!
- - SGI の Ben Myers は -rc5 向けに xfs を更新し、Arnaldo Carvalho de Melo は perf のテスト実装を告知し、Greg HK は 3.2 向けに usb をちょっと修正し、Martin Schwidefsky は rc5 向けの s390 のパッチを出し、Ingo Moinar は scheduler、slab、timer、perf、x86、irq の修正やパッチ提出を行った。 (...)" (注:1)
Tips and Tricks(ヒントや「使える」小技集)
デスクトップユーザ向け
Fred Blaise: Linux 上で使う Talend Studio: 見た目を良くする
- GTK+ のテーマ機能を使って GTK アプリケーション (この場合は Eclipse ベースの開発環境) の見た目をかっこ良くしましょうという記事ですが、残念ながら GNOME 3 環境だとうまく行かないかも? コメント欄も併せてごらんください。
コマンド/スクリプト初心者向け
BashShell.net/Mike: diff を使ってディレクトリを比較
- ファイルやディレクトリの比較ツール diff を使った、ごく簡単なシェルスクリプトです。バックアップしたりDropBoxなどのクラウドストレージでやりとりしたりしたディレクトリとローカルのディレクトリを比較したりに使えるでしょう。短い中にもちょこちょこコツが散りばめられています。
開発者/プログラマ向け
LinuxCareer.com/Rares Aioanei: Linux での C 言語開発 – 関数 – V
- C 言語を基礎から学ぼうという本連載。今回の記事では、プログラミング言語において処理の分割を行う言語機能はとても重要な意味を持ちますが、今回は C 言語における「関数」について学んでいきます。
システム管理者向け
BeginLinux.com: AutoYaST で Answer ファイルを使って自動インストール
- 現在の Linux のインストーラは多機能になった反面、途中でいろいろと聞かれるのでその間張り付いていないとならないのが、多数のマシンを一気にインストールしたいときには困りもの。そこで AutoYaST では、あらかじめ質問への答を「Answer ファイル」という形式で用意することで、同じ設定のインストールを簡単に行うことができます。この記事は実例豊富で読めばすぐに分かるよいハウツーです。
Aditya Patawari: Twitter で Linux サーバを制御する
- 204号で紹介した Twitter によるサーバ監視 の記事の続編。今度は DM を送ってサーバを制御しようというお話です。
Wazi/Carla Schroder: シーッ! OpenSSH の内緒の秘技ですよ
- ssh、使ってますよね? そんなみんな大好き ssh (OpenSSH) の便利なテクニック。簡単だけれども実に使えるものが並んでいます。特に「パスワードなしログイン(Password-less SSH Logins)」については秘技のレベルではなく、もし未だにパスワードを入れてログインしている方は今すぐ設定したほうがよいです!
Linux.com/Carla Schroder: KVM 仮想マシンのサイズを大きくする
- KVM で仮想マシンのディスクサイズの見積もりが少なすぎたとき、ディスクを拡張する方法です。ファイルによるストレージをもう一個追加する方法と、qemu-img で既存のディスクイメージを拡張する方法の二つが紹介されています。
IBM developerWorks/Paul Ferrill: Python を使って KVM を操作するスクリプトを組む パート 1: libvirt
- IBM developerWorks でまた面白そうな連載が始まりそうですね。仮想化の普及によって管理者は実マシンの管理だけでなく仮想マシンをどう管理運用していくかという知識が問われる世の中になりつつあると思います。仮想化の管理を簡単にするための工夫はいろいろ提案されていますが、そういったソリューションを自作するときに必要となる知識が得られそうです。一回目はこの手の話では外せない libvirt という仮想マシンへの操作を抽象化したライブラリ。KVM だけでなく Xen もサポートしているこのライブラリから全てが始まります。
Jörg Stephan: [更新] おかしなことが…どなたかどうしたらいいかご存じないですか?
- 一言で書いてしまえば、「openSUSE 12.1 は sysv init から systemd にスイッチしたので、起動関係でなにかおかしくなったらこの手順で sysv init に戻せるよ!」という記事です。
Masim Sugianto: 30分以内で 64 bit 版 SLES 11 SP1 に Zimbra メールサーバをインストールする-パート 1
Planet SUSE
Dominique Leuenberger: 強化された typelib を使った依存関係生成
"typelib() スタイルの依存/非依存関係自動生成機能の採用について私が文章を書いたのはもうずいぶん前のことです。私たちが目指してたのは、いろいろな可能性を持つこと、GObject introspection ベースのバインディングが正しくバインディングを求めることに依存する Python ベースのプログラムを作り、それが必要なライブラリーの中にもドラッグするということでした。
openSUSE 12.2 のリリースサイクルでは、これをもうちょっと先に進めなければいけません: typelib という名前空間とバージョンは共有ライブラリ名とリニアに歩調を合わせて成長していないので、*.typelib ファイルは共有ライブラリパッケージからは切り離さなければいけないのです。 (...)" (注:2)
Thomas Schraitle: DocBook でお料理
"DocBook 愛好者の皆さん、
皆さんは何か問題に遭遇した時、本を通して読んでみたり、お気に入りの検索エンジンを駆使したり、LinkedIn や Xing、あるいは DocBook のメーリングリストの投稿したりして答えを求めたりしているんじゃないでしょうか?
そんな時の選択肢の一つとして、以下のプロジェクトを新たに立ち上げてみました:
- DoCookBook プロジェクト
- (クリエイティブコモンズライセンスでリリース)
この舌がもつれるような名前は言葉遊びで、二つのメインとなる話題、DocBook と料理本 (Cook Book) をかけ合わせたものです。 (...)"
Thomas Schraitle: Exo 書体ファミリー
"数週間前、とても前途有望なフォントのプロジェクトを偶然見つけました。Exo 書体ファミリーといって、我々のディストリビューションにも追加したらどうだろうかと思えるものです:
sans serif フォントの見栄えは美しく、以下ご覧いただけるように9つもの (!) 太さが用意されているのです: (...)"
Masim Sugianto: DNS の DKIM レコードが正しく有効かどうかをチェックし、テストし、検証する方法
- 堰を切ったように次々にいろいろなノウハウを披露してくれている Vavai こと Masim Sugianto。ここでは電子署名を利用するタイプの送信ドメイン認証、DKIM の使い方を披露してくれています。DKIM については、@IT の記事などをご参照ください。
"「メールサーバのパフォーマンスを監査し改善するための10のワザ」という記事で書いたように、DKIM、DomainKeys というのは、宛先メールサーバでのメールの受理率 (適格性) を高めるために使える機能の一つです。
DomainKeys あるいは DKIM 署名とは基本的に、そのメールが間違いなく善意の送信者から送られているものであることを証明するために「署名」できるようにしてくれるものです。このプロセスは、ドメイン名及びメールサーバが実在するという情報を織り込んだ特定のコードで送信するメールに署名することによって成り立っていて、それ故、そのメールが認証された送信者からのものであることを確認するのに役立つと考えられるのです。 (...)" (注:1)
Jos Poortvliet: Calligra…
- Calligra と聞いて?マークが飛び交っているそこのあなた、これは昨年12月まで KOffice と呼ばれていたオフィススイートのことなんですよ。YaST や zypper でこのところすっかり KOffice 関連のアップデートがないな…と不思議に思っていた人、いませんか?(笑)
"Calligra 2.4 を openSUSE 12.1 に突っ込むことはできなかったんですが、最新ベータ版が KDE:UpdatedApps リポジトリから入手できるようになりまして、Tumbleweed でも採用されることになるんじゃないかと期待しています。このリリースにはとてもワクワクさせられているんですが、その理由を是非皆さんにもお知らせしておきたいと思います! (...)" (注:1)
openSUSE フォーラム
新規ユーザの方へ – openSUSE 12.1 をインストールする前に – 読んでおいてください
今週も改めてご紹介。openSUSE 12.1 はまだ出たばかりですから、この記事でもう一度新規ユーザ向けのハウツー / FAQ サブフォーラムをご紹介しておきたいのです。これまでの openSUSE リリースの時と同様に、我らがアドミン oldcpu が、新規ユーザが openSUSE 12.1 をインストールする前に読んでおくべき文書を用意してくれました。openSUSE を使うのが初めてでしたら、これは必読です。openSUSE をずっと使ってきているという人にとっても読んでおいて損のない内容になっていることと思います。
ATI のプロプライエタリドライバーでアクセレーションが効かない – openSUSE 12.1
最近の openSUSE、というか Linux 全般では、オープンソースでかなりのところまで ATI や NVIDIA ベースのビデオカードがサポートされるようになってきています。でも、使っているビデオカードの実力をフルに引き出すためには、やはりまだ ATI や NVIDIA 製のプロプライエタリなドライバーをインストールする必要があります。このスレッドは、ATI のビデオカードの機能をフルに使えないで困っているユーザによって立ち上げられました。このスレッドの中で我らがメンバー please_try_again は ATI アップデーターのバグを見つけ出し、同時に修正法を提供してくれました。もし ATI のドライバー導入でトラブルに見舞われたら、是非このスレッドを読んでみてください。問題解決の役に立ってくれるかもしれませんよ。
今週のサブフォーラム
Tumbleweed サブフォーラム
openSUSE のローリングリリース版、Tumbleweed についてのサブフォーラムにご注目を。私の個人的なアドバイスになりますが、我らがアドミン swerdna による Tumbleweed への以降案内には目を通しておくといいでしょう。このサブフォーラムの中のいろいろなスレッドでは Tumbleweed がらみの質問に対する答を見つけることができるでしょう。
openSUSE 特定言語向けのサブフォーラム
現在 openSUSE フォーラム傘下にある特定言語向けのサブフォーラムは以下の通りです:
メインフォーラム (英語)
中文 (中国語)
Nederlands (オランダ語)
Français (フランス語)
Deutsch (ドイツ語)
Ελληνικό (ギリシャ語)
Magyar (ハンガリー語)
日本語
Portuguese (ポルトガル語)
Pусский (ロシア語)
Web 上の記事から
- openSUSE に限らず Linux、FLOSS 界隈で話題となっている注目情報をご紹介します:
レポート
ITworld/Brian Proffitt: SUSE: 世界中で Linux の仕事が増えています
- モバイルデバイスやタブレットPCといった新しいパーソナルコンピューティング界から組み込み、エンタープライズ、ミッションクリティカルな世界まで、ありとあらゆるところに Linux が入り込んでいるため LInux 関係の求人はますます増えており、Linux Foundation のレポートでもそれは明らかです。そして我らが SUSE もそれは同じで、お馴染みニュルンベルク以外にも世界各地に拠点を設け Linux の開発拠点を作っていますよ、という記事です。特に中国への進出は気になるところですね。「人件費が安いだけでなく、多くのビジネスの機会があるから」だそうで。
Datamation/Sean Michael Kerner: Xamarin が Mono を IceCream Sandwich に移植
- マルチプラットフォームのソフトウェア開発を可能にする Mono についても今年は激動の年でしたが、Xamarin は順調に Mono を成長させています。そして先日リリースされた Android の最新版、IceCream Sandwich に素早く対応したそうですね。頑張れ!
The Register/Gavin Clarke: Microsoft、Windows 8 ストアで OSI 準拠のオープンソースを扱う
- App Store のたぐいは iOS や Android だけでなく、今は Mac OS X や Ubuntu の「ソフトウェアセンター」にも広がっています。そして次期 Windows である Windows 8 でも「WIndws 8 ストア」が用意されることになりましたが、そこでアプリを公開するためのライセンスである (App Developer Agreement が OSI 準拠ライセンスとして承認されたというニュース。そしてこのライセンス自体も「どのような FLOSS ライセンスのソフトウェアを配布してもよい」というオープンなものになっていることに注目した解説です。
ITWorld/Joab Jackson: Usenix: ダートマス大学、Unix ツールの diff、grep を拡張
- diff や grep という古典的 Unix ツールを、構造化して扱い結果を表示するように拡張しましたよという記事。ビッグデータという言葉もあるように、構造化されていない大量のデータを迅速に扱うということの重要性は日々高まっているので、このような研究は面白いですね。関係ないですが Basic の生みの親であるダートマス大学なのもポイントかも。
レビュー/エッセイ
ITWire/Sam Varghese: 二つのディストリビューションの物語: openSUSE と Linux Mint
- Ubuntu が Unity という方向に舵を切ったこと、GNOME が GNOME Shell という新たな UI を提示し Fedora が積極的にそちらにコミットしたことで、LInux ディストリビューション界にいろいろな影響が出つつあります。そんな中で、「元は KDE ディストリビューションと見られていたが、Novell が北米市場を考えて GNOME にも対応し、強みの YaST をうまく GNOME 3 に取り入れた openSUSE」と、「GNOME 2 の操作感のまま発展させた MATE というフォークを作りそれを中心に据えた Linux Mint」に注目した記事がこちらです。上流プロジェクトとの関係などについても考察してあり、「Unity 離れからくる Linux Mint 人気」のような記事とは一線を画しています。オススメ。
ZDNet/Steven J. Vaughan-Nichols: Linux の仕事を見つける
- 上の記事でも書きましたが、Linux の仕事というのは日に日に増えています。この記事では先程の記事でも触れた Linux Foundation を読みといて解説したのがこの記事です。いわく、開発者としてはやはり Android 周りが多く、システム管理者としては LPIC に加え、RHCSA などの資格を持っていると有利だとか。LF の記事は概ね北米の事情ですが、この記事によればイギリスやドイツでも事情はほぼ同じだとか。さて日本ではどうなんでしょうね?
IBM developerWorks/M. Tim Jones: Linux におけるシェルの進化
- IBM developerWorks は良質な記事の宝庫でありますが、この記事もなかなかの拾い物。シェルといっても「GNOME Shell」などの GUI 環境のインタフェースではなく、この場合はコマンドラインのシェルのほうです。単なる歴史の振り返りではなく、シェルというものの技術的アウトラインであるとか、各シェルのスクリプト言語の比較 (Lisp の一種 Scheme をシェルにした scsh なんて面白いですね) などとても楽しめます。
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クレジット
- Sascha Manns (英語版編集長)
- Gertjan Lettink (『openSUSE フォーラム』担当)
- Thomas Hofstätter (『イベント & ミーティング』情報担当)
- Thomas Schraitle (英語版 DocBook 指導)
- Satoru Matsumoto (英語版編集室/日本語版チーム)
- Naruhiko Ogasawara (日本語版チーム)
- Ko Kazaana (日本語版チーム)
- Yuta Hanayama (日本語版チーム)
日本語以外の言語版について
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