openSUSE Weekly News/178

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お知らせ

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openSUSE と世界 IPv6 デー (World IPv6 Day)

"世界 IPv6 デー (World IPv6 Day) が一週間ちょっと先に迫ってきています。この日は、IPv4 アドレスが枯渇し、ウェブは IPv6 に移行しなければいけないという事実に注意喚起すべく設定されました。openSUSE はこの新たな取り組みに賛同し、Google、Yahoo、Facebook などと歩調を揃えてインフラの IPv6 対応を推進すべく6月8日のこのイベントに参加いたします。 (...)"

マイルストーン 1 で 12.1 に向けて第一歩を踏み出す

"次期 openSUSE 12.1 に向けての第一歩となるマイルストーン 1 がいよいよ公開されました。第一弾となるマイルストーンゆえ安定しているとは言えませんが、ようやくイメージがビルドできましたので、今後の開発に向けての良い出発点となってくれることでしょう。 (...)"

openSUSE カンファレンスでの登壇者募集中 - 充実のラインナップに向けて邁進!

"openSUSE カンファレンス 2011 については既にお知らせした通りで、カンファレンス中に取り上げたいトピックについて、有力な提案が既にいくつか寄せられています。まだまだ間に合いますので、貴方からのご提案、あるいは「こんなことをやってもらいたい」というリクエストなど、どしどしお寄せください! (...)"


Google Summer of Code 2011

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Mihnea Dobrescu-Balaur: バグレポートツール – 週次報告 #2

"システムの管理のためのいろいろな情報を集めてくれるサブモジュールを備えたシステムデータ収集モジュールについての、今週の更新情報です。

想定しているコンセプトは以下のようなものです: 'gather.d/' フォルダを作って、そこにプログラムが使うデータ収集モジュール関連のものをインストールできるようにしておきます。現在入れてあるのは以下の通り: lsmod、uname、release、CPU モデル、RAM 容量、ビデオカードのモデル。 (...)"

Marcus Hüwe: osc コードの整理 – 第二週のまとめ

"(コーディングフェーズ) 第二週の内容を簡単にまとめてみました。今週はずっと HTTP リクエストを行うための OO スタイルクラスに取り組んでいました:

  • ライブラリーコードをいじらずとも HTTP(S) 実装を切り替えることは可能
  • (あるスキーマが何らかのリクエストに対して特定されている場合の) レスポンス検証のサポート (...)"



Christos Bountalis: 設定 / sysconfig ファイルをマージするためのユーティリティ – 第二週レポートt

  • コーディング期間に突入しましたが、闇雲にコードを書き始めればいいというものでもなく、まずは使い勝手のいいツールに馴染んでおくことも大切。Christos 君が使ってみることにしたのは Augeas という設定編集用 API でした。

David Williams: Entomologist についての週次レポート #2

  • Entomologist とは、日本語に訳すと「昆虫学者」。そうです、虫 (= バグ) を扱う、つまりバグトラッキングシステムですね。早くもタブインターフェースの実装にこぎつけたという David 君ですが、まずはバグトラッキングシステムがどのように機能するかをじっくり見ていかないと、見た目をいじることはできないと気がついたそうです。来週取りかかりたいと考えているのは「新規コメント」インターフェースの実装とのこと。


更新状況

ディストリビューション

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Andreas Jaeger: 2011年6月3日版 Factory 進捗状況

"今週は openSUSE 12.1 の第一弾マイルストーンがリリースされましたが、Factory の開発には休む間もありません。以下、私が重要だと感じているポイントをいくつか列挙してみます: (...)"

Bugzilla

Bugzilla 関連参照リンク:


チームレポート

Build Service チーム

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Build Service 統計情報


GNOME チーム

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Garrett LeSage: Chrome 用の Adwaita (GNOME 3 用テーマ)

  • バージョンが 3 となり見た目も一新された GNOME 3 ですが、そうなると今度は各アプリケーションとの外観の統一性が気になってきます。デスクトップアプリケーションのうち最も長い時間いじることになるブラウザについては、やはり「しっくりくる」外観も重要です。ということで、Chrome (Chromium) 用のテーマを作ってみましたというお話。


KDE チーム

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  • 6月の頭、スイスアルプスの小さな村、ランダで Platform 11 というスプリントが開かれました。主なテーマは kdelibs と kdebase-runtime を今後どうしていくかというもので、それにまつわる様々な議論が展開されたようです。openSUSE 仲間の KDE 開発者も多数参加したこのスプリント、みなさんからのレポートが届いています。

Sebastian Kügler: Randa に行ってきます

Sebastian Kügler: Platform 11 での kollaboration

====Cornelius Schumacher: Randa での Platform 11====


openFATE チーム

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支持を集めているフィーチャーリクエスト

  • 以下は、多くの賛同を集めているものの担当者が決まっていないフィーチャー (訳注: 機能の実装、追加、改変要望) です。実装を担当してくださる方を募集中です。

ダウンロードとインストールを分離 (得票数: 352)

"パッケージのダウンロードとインストールが並行して行えるようになれば、ネットワークインストールがより改善されると思います。"

起動中のスプラッシュ用に Plymouth を使う (得票数: 184)

"初めて Plymouth のことを聞いた時からこれを openFATE にリクエストしようと思ってましたが、この話を読んでますます、採用した方がいいと思うようになりました。
「起動プロセス中に起こるチラつきやモードの切り替えは全て、全体的な印象を損なうものです」という出だしで始まる Ray のコメントは特に興味深いものです。
ここで「デフォルトで GRUB を見せないようにする」という要望もまとめて論じてしまってもいいでしょうか?"

GRUB v2 へアップデート (得票数: 128)

"GRUB 0.97 に対するバグ修正や追加機能を開発しても、もう GRUB 2 を使うからという理由でアップストリームプロジェクトには受け入れてもらえなくなってしまっています。ディストリビューションを開発するコミュニティの間ではブートローダーの切り替えには抵抗があるようですが、もはやこの膠着状態が解消する見込みはなさそうです。コード自体は綺麗だとも言えませんし、しっかりメンテナンスされているとも言えません。何か新しい機能を追加しようと思ったら、あらゆる実行時の制限をなんとか迂回したとしても、ちゃんと機能するかどうか分からない何段階もの手順を踏まなければいけなくなります。例えば、ファイルシステムの実装はメモリ管理に使える静的なバッファを持ちます。このサイズはたったの 32k です。複雑なファイルシステム、あるいはシンプルなジャーナリングファイルシステムであっても、扱う場合には問題が起こってしまいます (Reiserfs でバグをロードするのが全然終わらないといったようなケース)。というのも、ジャーナルのためにブロックマッピングを行うのに十分なメモリーが割り当てられておらず、メタデータを読み込むごとにいちいちスキャンしなければいけなくなってしまうからです。(本当に、もう。) (...)"

Popularity contest (人気投票) (得票数: 101)

"ユーザに好まれ、良く使われているパッケージについてのフィードバックが必要です。Debian には既に Popularity contest (popcon) という名前のツールが用意されています。

  • popcon を再利用することで、Debian 及び Ubuntu と直接的に比較した結果を見ることができる
  • パッケージャーチームはパッケージをどうしていくべきか伺い知ることができる
  • YaST で使える見通しの良い設定用ダイアログが必要です
  • opensuse.org 上にサーバインフラストラクチャーが必要です (いくつか個人情報絡みの問題があります。詳しくは Debian の FAQ をご覧ください)



先週挙げられた新規フィーチャーリクエスト

  • 以下は、 先週新たに挙げられたフィーチャーです。気になるものがあったらどうぞ投票、コメントお願いします。

Apple Filing Protocol でアクセスできるように

"ディストリビューションでの AFP サポート状況はあまり厚くないように見えます。
希望:
- Dolphin で afp:// でマウントできるように
- afpfs-ng をパッケージ化する"

issetugid() システムコールを Linux にポートする

"BSD には issetugid() システムコールがあって、プログラムやライブラリーが setuid されて起動していないかきっちり確認できるようになっています:
http://www.manpagez.com/man/2/issetugid/
これ、もしくは同様のシステムコールは Linux でも役に立つはずです。特に、旧来の uid != euid チェックがもはや使えない fscaps が使われだした現状では役立つでしょう。"

YaST – ジョイスティックの設定と yast2-sound を分ける

"yast2-sound はサウンドカードを持っている者にはとっても重宝なものなんですが、インストールするとジョイスティック設定オプションが追加されるようになっています。でもこれってほとんどのユーザには役に立たないし、最近のサウンドカードにはジョイスティック入力だ付いてませんよね。なので、yast2-sound とジョイスティック設定は切り離した方がいいと思うんです。YaST のコントロールパネルからも無駄なオプションを外すことができますし。"

ユーザログとカーネルログメッセージを分離する

"SUSE は起動中のカーネルログ、ユーザログのメッセージを分離するのに blogd を使ってきました。systemd を使うようになると、すべてカーネルのリングバッファに書き込まれるようになります。これをもう一度分離すべきです。"

GNOME の Prepaid Manager をパッケージ化しましょう

"https://honk.sigxcpu.org/piki/projects/ppm/
Prepaid Manager アップレットP (ppm) は GNOME デスクトップ用のアップレットで、GSM モバイルのプリペード SIM カードの残高を照会したりチャージしたりするためのものです。
なんか良さげなツールですよね。"

Project Bretzn app-store を openSUSE 12.1 に統合しましょう

"http://news.opensuse.org/2010/10/26/from-the-developer-to-the-user-and-back-announcing-project-bretzn/
目的:

  1. 開発者がアプリケーションをリリースし易くする
  2. 開発者がマーケティングし易く、またユーザがそのアプリケーションについて学び易くする
  3. ユーザがアプリケーションをインストールし易くする

Project Bretzn は3つのパートから構成されます: パッケージのビルド、アプリケーションの公開、ユーザへのマーケティング及び開発者へのフィードバックをもたらすための仕組み。 (...)"

LightDM をデフォルトのディスプレイマネージャーに

"GNOME、KDE、Xfce 用のデフォルトディスプレイマネージャーとして LightDM を採用すれば、ディスプレイマネージャーを一つに絞れ、どれにしたらいいか迷う必要がなくなります。
Ubuntu は既にこれを採用していて、おそらく他のディストリビューションもこのアイデアに追随していくものと思います。
KDE/Qt LightDM も既に開発が進んでいます:
http://www.phoronix.com/scan.php?page=news_item&px=OTUxNg "

zypper / ソフトウェア管理: リポジトリデータを並行ダウンロードできるように

"たくさんリポジトリを登録してあると、時間をずらしながらいちいち順番に小さなファイルをたくさんダウンロードしにいくため、ソフトウェア管理の起動には時間がかかりますよね。リポジトリのデータを並行ダウンロードできるようにすればソフトウェア管理の起動時間も短縮できるでしょう。"

openFATE 登録フィーチャー統計情報

  • openSUSE ディストリビューションを対象として openFATE に挙げられている機能追加リクエストの統計情報についてはこちらをご覧ください。



OpenOffice.org / LibreOffice チーム

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Michael Meeks: 3.4.0 に向けての LibreOffice 進捗状況

"本日我々は 3.4.0 をリリースしました。(Marc Pare 他の面々が見事に組み入れてくれた)LibreOffice ならではの新機能一覧を是非ご覧ください。本来ならばそれぞれのお名前を列記して (コード) 開発者コミュニティのいろいろなところで活躍してくださっている方がいることを見えるようにすべきでなのでしょうが、それについては長く伸びている クレジットページ (こちらももちろんボランティアの手で日々更新されています) からもご覧いただけますので、ここでは割愛させていただきます。この版は、多くの新規ボランティアから送られてきたコードを取り込んだ初のメジャーリリースということになり、期待も高まるというものです。もちろんいくつか目をみはる改善も施されていて、私が気に入っているのは名前付き範囲 / データパイロット機能で、これを使うと手動で編集せずとも扱っているデータの範囲を簡単に拡張することができるんです。おそらく10のデータパイロットがこれに頼るようになっていると思うんですが、実際はもっと沢山かもしれません。いくつかの変更点についてはあまり目立たないんで埋もれてしまうかもしれません - なので、ここでちょっとご紹介しておきましょう。 (...)" (注:3)


Testing チーム

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Larry Finger: 週刊ニュース 6月4日号

"openSUSE 12.1 MS 1 がリリースされたということで、テストを始める時がやってきました。
Testing コアチームはいつものチャンネルで6月6日17:00 (UTC) より IRC ミーティングを開きます。今このメールを書いている時点で挙がっている議題は MS 1 を使ってみての感想を挙げていこうということだけです。"


翻訳 (Translation) チーム

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翻訳(ローカライゼーション)


コミュニティ内での出来事

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Kai-Uwe Behrmann: LGM カンファレンス 2011 モントリオール

  • 5月の11日から13日にかけて、カナダのモントリオールで、グラフィック関連の FLOSS 関係者が一堂に集う LGM (Libre Graphics Meeting = 自由グラフィック会議) という会議が開催されました。以下、同会議のレポートです。

"LGM はとても良い出会いの場となりました。Inkscape の Jon Cruz とはこれが初めての顔合わせとなり、とてもいい経験となりました。OpenICC 円卓会議の最後で彼が持ち出した ICC をサポートする Cairo API の話は興味深く、このホットな話題については引き続いて話していきたいと感じました。さらに、colord と GCM の作者、Richard Hughes にもお目にかかれ、CMS/CMF 間でのファイルベースのカラーデバイス設定の交換仕様について決めたり、デスクトップカラーサーバーについて話し合うことができて、とても楽しかったです。セッションで私が発表した内容は "デバイスのキャリブレーションを ICC プロファイルと紐付ける" というものでした。 (...)" (注:1)


イベント & ミーティング

終了分:

近日開催:



Ambassador 通信

Ricardo Varas Santana: 遅ればせながら - サンティアゴ・デ・チレでの FLISoL レポート

"イベント開催日: 2011年4月30日 (報告遅れてごめん!)
(...)
公式プログラムのセッションの一つとして、openSUSE プロジェクトについて話をしてきました。セッションの公式名は「緑色したみんなのための Linux、openSUSE」というものでした。その中で私がお話ししたのは開発者ではない者の視点からの openSUSE への貢献のしかたについてで、コミュニティの成り立ちや参加することがどれほどクールなことなのかをご紹介しました。また、SUSE Studio や Build Service プラットフォームについても触れました。 (...)"

コミュニケーションチャンネル


貢献者


ソーシャルネットワーク


新規/更新アプリケーション @ openSUSE

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Kai-Uwe Behrmann: OpenICC と basICColor プロファイルのパッケージ

  • デジカメの画像を取り込んでプリンターで印刷したら色がおかしい。そういう経験をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。このような入出力の環境の違いを吸収し、システム内部では一つの色モデルで扱おうとする機能をカラーマネジメントといいます。Windows や Mac などでは実現されているこの仕組をフリーなデスクトップ環境に実現しようという試みが本ニュースではおなじみ OpenICC で、画像の入出力(デバイス・メディア・その他の特性)それぞれの色特性を定義した「プロファイル」に ICC (International Color Consortium) の定義した形式を利用することになっています。ということでプロファイルあっての openICC ですから、プロファイル作成ツールを開発している basICColor 社が、ICC が配布している標準プロファイル集をパッケージ化したものと、自社のツールで作成したプロファイル集 の二つのパッケージをオープンライセンスで配布しています。SourceForge でも配布していますが、OBS でも配布していますので、カラーマッチングに興味のある向きはぜひ。

Holger Hetterich: SMB Traffic Analyzer 1.2.5 リリース


  • 最近更新されたその他のパッケージ情報については以下をご参照ください:


ゲーム情報

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  • このコーナーでは、Linux で遊べる様々なゲーム & games リポジトリ更新情報等をご紹介します。

Tech Drive-in/Manuel Jose: お金を払うだけの価値は十分にある Linux 向け有料ゲーム12選

  • Linux にはもちろん無料で遊べる FLOSS な優良ゲームもたくさん揃っているのですが、メーカーが手がける有料のゲームもないわけではありません。「無料」にばかり囚われて面白いものをみすみす見逃してしまうのももったいないもの…とはいえ、お金を払うからにはやはりクソゲーを掴まさせるのは避けたいところですよね。どんなゲームがあるのか、何はともあれ眺めてみてください。


セキュリティアップデート

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完全版のセキュリティ報告が読みたい場合、あるいは報告がリリースされたらできるだけ早く報せを受け取りたい場合は openSUSE セキュリティ・アナウンスメーリングリストを参照してください。


カーネルレビュー

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  • コミュニティ内外からの Linux カーネル関連ニュースです。

Linus Torvalds: Linux 3.0-rc1

  • 先週ご紹介した通り、LinuxCon Japan の直前に次のバージョンは 3.0 になると決着がついた Linux。メジャーバージョンアップと言っても中身がガラッと変わるということではなく、あくまで「気分の問題」ということで、結局は Linus の一声で決まってしまったということのようですね。次の注目は、果たしてマスコットも代わるのか否かってことでしょうか。

"イェイ! バージョンナンバーについての自転車置き場ペンキ塗り議論を始めよう (ていうか、再開しよう、かな) じゃないか。

言い出しっぺとして、次のバージョンは 3.0 にすると決めちゃったよ。これが20周年の頃にリリースされるってことだけで僕にとっては十分理由になるし、本音を言うと、マイナーバージョンが 40 になるなんてなんとも居心地が悪くてね。

バージョンナンバーを一新しようっていうのは昨年の Kernel Summit で話題になったことで、今年実行しようという計画も立てられていたんだ。良く考えてみよう - いちいち投票しないと自転車置き場のペンキの色をどうするかも決められないんだったら、何のために責任を負っているのかってこと。ということで、始めた者の特権を行使して、ナンバーを変えることにしちゃった。気に入ってもらえるといいんだけど。 (...)" (注:1)


Rares Aioanei: カーネル週刊ニュース 2011年6月4日号

  • 一週間お休みをいただいた、お馴染みのカーネル週刊ニュースです。二週間分のネタを一挙にご紹介ということで、まだ 2.6.40 前提の話題も残ってたりしますが、そこはご愛嬌ということで。

"こんにちは。でもって、またもや先週号を落とすことになっちゃってごめん。結果として今週号はちょっと長くなっちゃうけど、ともあれ行ってみよう。

- Tony Lindgren は .40 に向けて omap を修正、Al Viro は vfs を更新、Theodore Ts'O はこれまた .40 に向けて ext4 を更新、Steven Rostedt はトレーシングを修正、Alex Elder は -rc1 に向けて xfs を更新し、Roland Dreier は InfiniBand Tree を更新。 (...)" (注:1)


Tips and Tricks(ヒントや「使える」小技集)

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デスクトップユーザ向け

UbuntuManual: あなたのデスクトップにも入れておきたい5つのクールな KDE ウィジェット

  • こちらの記事は Unity、GNOME に慣れている KDE 初心者の Ubuntu ユーザに向けた内容となっていますが、openSUSE ユーザであっても知っていて損のないウィジェットです。

Tricksmachine/Vishal Gaikar: KDE を入れたらやっておきたい四つのこと

  • パーソナルコンピュータなんですから、デフォルトのままだとしっくりこないならガンガンカスタマイズしてしまいましょう。ここで紹介されているのは、主に見た目関連を変える KDE の基本テクニックです。

Linux.com/Joe Brockmeier: 週末プロジェクト: Sigil を使って Linux で電子書籍を書いたり発行したりする

  • 皆さんは電子書籍をどうやって入手していますか? オンラインショップで購入? 紙媒体の書籍を自炊? もし自分の書いた文章を電子書籍化してみたいとお考えでしたら、Sigil という WYSIWYG のツールをお試しあれ!

コマンド/スクリプト初心者向け

BashShell.net/Mike: 今週のスクリプト: ターミナルの色の変更

  • リモートのマシンを何台も同時に操作するときなど、今自分が開いているのはどのマシンなのか混乱してくることってありませんか? そういうときに役立つのがこのテクニック。ターミナルの色そのものを一台ごとに変えておけば、一目瞭然で今どのマシンを操作しているのか分かりますよ。

開発者/プログラマ向け

Dominique Leuenberger: brp と rpmlint の警告の修正法 – 本日のお題: I: Statement might be overflowing a buffer in strncat

"Malcolm Lewis がビルドに失敗したパッケージのリンクを送ってきてくれたので、このシリーズの新ネタができました (もう十分間があいてしまいましたが)。ということで Malcolm、我々の注意を惹きつけてくれて、もうひとつの brp エラー (brp というのは Build Root Policy (ビルド基本ポリシー) のこと) の願わくば役に立つ解決策を示すきっかけをくれてありがとう。

それで、昔と同じように、まずはエラーと、その原因となったソースを見てみましょう:

I: Statement might be overflowing a buffer in strncat. Common mistake:
BAD: strncat(buffer,charptr,sizeof(buffer)) is wrong, it takes the left over size as 3rd argument
GOOD: strncat(buffer,charptr,sizeof(buffer)-strlen(buffer)-1) (...)" (注:2)

訳注:エラーメッセージなので対訳を載せておきます。なお "I" は information でしょう。
I: この行の strncat でバッファーオーバーフローが起きるかもしれません。よくある間違い:
悪い例: strncat(buffer, charptr, sizeof(buffer)) は誤り。第三引数で与えたサイズは大きすぎます。
良い例: strncat(buffer, charptr, sizeof(buffer)-strlen(buffer)-1)


Wazi/Colin Beckingham: phpMyAdmin の Visual Query Designer を最大限に活用する

  • データベースを設計したりいじったりするとき、慣れた開発者/管理者であれば直接 SQL 文を書いてしまうことも多いのではないかと思いますが、複雑な構造や作ったり処理したりしたい場合、クエリー作成を支援してくれるツールがあると助かることもあるのではないでしょうか。この記事で紹介されているのは、MySQL の GUI 管理ツールとしては超定番の phpMyAdmin から使える Visual Query Designer という機能。スクリーンショット付きでその使い方が解説されています。

システム管理者向け

Jean-Christophe Baptiste: ヘッドフォンから Gigabyte のマザーボードにつないだスピーカーをミュートすることができない

  • Linux を使っていると、時としてデバイスがらみで問題に遭遇することがあるものです。この著者は、Gigabyte GA-790FXTA-UD5 というマザーボードを使っていて表題の問題にぶち当たってしまったとか。幸いにしてなんとか解決策が見つかったようです。(訳注: openSUSE をお使いで同じ問題に遭遇された方は、リンク先本文中でいじるべきファイルとして挙げられている /etc/modprobe.d/alsa-base.conf は /etc/modprobe.d/50-sound.conf に読み換えてみてください)


Planet SUSE

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Nelson Marques: Banshee リポジトリについての更新をいくつか…

"しばらく前、Gabriel から openSUSE の Banshee リポジトリを手伝ってもらえないかと頼まれました; このリポジトリの利用者は結構いるし、いくつかのパッケージは他のプロジェクトでも使われているものなので、劇的に変えてしまうのはちょっとまずかったりします。

本日、Banshee 2.0.1 (最新安定リリース) と Banshee リポジトリにあるものをいくつか openSUSE:Factory にプッシュしました。また、もはやメンテナンスされておらず既に libgpod に置き換えられている ipod-sharp については削除リクエストを挙げておきました。 (...)"

Sascha Peilicke: いろいろなことが変わっていくタイミング

  • ソフトウェアをアップデートした時は Changelog という更新履歴を付けておくものなのですが、それはどうして必要となるのか、というお話です。「何が」変わったのかということであれば、極論すれば diff を取れば分かります。「何故」が分かるようにしておくことが大切なのだと筆者は説いています。

"世に変わらぬ物はなく、我々のパッケージもまた然り。でも、ちゃんと意味あるものにするためには変更について説明しておかなければいけませんよね。パッケージングに関しては、いい Changelog の書き方を押さえておくというのも大切なことです。 以下、「できる」パッケージャーの書く Changelog の一例です:

Spec files updates: (Spec ファイルの更新)
Changes in License. (ライセンス的な変更点)
Updates in Group:, Summary: and %description entries. (Group:、Summary:、 %description エントリーの更新)
Updates in %build section for lib64 compilation. (lib64 編集用の %build セクションの更新)
Minor other updates. (その他細々した更新)

レビューしていると、しばしば以下のような古典的な書き方を目にすることがあります:

Fixed build (修正済ビルド)
Fixed dependencies (修正済依存関係)
Changed license to $FOO ($FOO へのライセンス変更) (...)" (注:1)


Web 上の記事から

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  • openSUSE に限らず Linux、FLOSS 界隈で話題となっている注目情報をご紹介します:

お知らせ

OpenOffice.org を Apache へ寄贈することについての発表

  • FLOSS 界の話題を席巻した Oracle による OpenOffice.org のコードを Apache Software Foundation へ寄贈するというニュース。そのプレスリリースになります。いろいろ憶測はありますが、内外ともに冷静に分析できている報道は意外と少ないようです。どうしてもセンセーショナルな話題には飛びつきがちですが、なるべく多くの情報に当たって判断するように心がけたいですね。

"REDWOOD SHORES, カリフォルニア–(Marketwire – 2011年6月1日) – “OpenOffice.org のコードを Apache Software Foundation の Incubator (訳注:保育器の意味で、Apache の正規のプロジェクトに昇格する前のプロジェクト置き場) に寄贈するという本日付けの提案と同時に、Oracle は OOo の開発者およびコミュニティへの貢献を行うと引き続き表明します。Apache への OpenOffice.org の寄贈により、このよく知られたコンシューマーソフトウェアは、将来に向け継続する成熟し、オープンで、洗練されたインフラを得ることになります。Apache Software Foundation の開発モデルは、職業的貢献者と個人的ボランティア貢献者がオープンソースソフトウェア開発において協調できるものです。” — Luke Kowalski、Oracle コーポレート・アーキテクチャグループ担当副社長。 (...)" (注:1)


レポート

h-online/Dj Walker-Morgan: Skype のプロトコルがリバースエンジニアリングされた

"Efim Bushmanov というフリーランスの研究者が "skype-open-source" というサイトを立ち上げ、「Skype をオープンソース化するため」この VoIP をリバースエンジニアリングしているとのこと。Skype のプロプライエタリなプロトコルはこれまでもこのピア・ツー・ピアの音声&動画コミュニケーションネットワーク管理をメンテナンスしていく企業に対しては公開され、何年間もいろいろな研究対象となっていました。 (...)" (注:2)

Aaron Seigo: Plasma Active: 素早い巻き返し!

Aaron Seigo: Plasma Active: Marble 発進!

  • 上記2エントリーは、Aaron Seigo による Plasma Active 関連の進捗状況報告です。上の記事では Contour が、下の記事では [Marble http://edu.kde.org/marble/] が紹介されています。なお、Plasma Active 全般についてはAaron のこちらのブログをご参照ください。

Ubuntu Vibes/Nitesh: (Rockstar Games 社の) L.A. Noire でリアルな表情を描画するのに openSUSE のワークステーションが使われています

  • ミッションクリティカルな用途でなんらかの「保険」が必要な場合はエンタープライズ向けのディストリビューションを選ぶのが常道なのでしょうが、だからと言ってコミュニティ主導のディストリビューションが業務には使えないかといったら大間違い。openSUSE がいわゆるワークステーション的に使われている事例の紹介記事です。

MyBroadband/Alastair Otter: クラウドからの印刷

  • 「クラウドとモバイルがあれば印刷なんか要らない」という声も聞こえますが、いえいえまだまだ、紙の威力というものは侮れないものです。LAN のプリンターにデータを投げ込む時代から、クラウドから印刷データが降ってくる時代がすぐそこに来ているのです。この記事では Google Cloud Print を紹介した上で、その可能性を簡潔に述べています。クラウド時代のオフィスワークと印刷というテーマを考えてみたい方、この記事はいい入門だと思いますよ。

OStatic/Sam Dean: Google、音声 & 動画チャット技術をオープンソースとしてリリース

  • 続々とソフトウェアをオープンソース化している Google ですが、今回オープンソース化したのはウェブ上での音声 & 動画チャット技術、WebRTC。コードと API はこちらから入手できるようになっています。

レビュー/エッセイ

Linux User & Developer/Jos Poortvliet: 著作権割り当てのために Harmony を導入することの問題

  • 複数のコントリビュータが寄ってたかって書き上げていくようなコードや文書の場合、個々のコントリビュータがそれぞれの著作権を主張し始めると自由な再利用が難しくなってしまうため、コントリビュートに当って自らの著作権を移譲することに同意を求めるプロジェクトが増える傾向にあります。これは、自由な再利用を促進するうえで効果的な方法ではあるのですが、移譲する先が企業となった場合、これを逆手にとればその企業が「好きなようにできる」ことにもつながります。今週号で話題となっている Oracle による OOo の Apache への寄贈についても、どうしてそれが可能なのかについてはこの問題が関係しているのです。賛否両論あり微妙な問題ですが、あなたはどう思います?

TechRepublic/Jack Wallen: Linux は DRM を容認すべきではない?

  • DRM という言葉はご存知でしょうか? Digital Rights Management (ディジタル権利管理) の略で、主に音楽や電子出版のダウンロード販売におけるコピーその他著作権侵害の防止技術です。しかし、本を本棚からベッド脇に持って行ったり、職場で読んだり、ひとに貸したりすることができるのに、自宅のPCにダウンロードした電子書籍をオフィスのPCで読めないのはなんかおかしい、と感じる方も多いのではないでしょうか。そもそもこうやってガチガチに権利を護ろうとするのは、Linux をはじめとする FLOSS の精神に反するのでは、ということを筆者は主張しています。DRM に対する賛否はともかく、ダウンロード販売が一般化していくこれからの時代を考えるのに、一読する価値はあると思います。

internetnews.com/Sean Michael Kerner: Oracle が OpenOffice を Apache へ寄贈 – なんと馬鹿げたことを

  • 上で紹介した OpenOffice.org の寄贈ネタです。Oracle が OpenOffice.org の開発者コミュニティの分断を招き LibreOffice がフォークした後、結局コミュニティベースの開発にもどすと表明した結果、「正しいコミュニティ」として Apache を選んだことを「ナンセンス」だと切り捨てています。日本語訳も出ていますし、結論をいえばなぜ TDF と合流しなかったのか、ということなのですが、コメント欄にいろいろと興味深いものが集まっているので、ぜひ直接記事をご覧になってください。今回の話に IBM が関与した理由、ライセンスの話なども議論されていますよ。


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