openSUSE:Evergreen

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Evergreen とは、 openSUSE の通常のライフサイクルが過ぎたあと、メンテナンスを延長して提供することを目的としたコミュニティの取り組みです。

openSUSE Evergreen チームは、 openSUSE の各リリースに対して、通常のライフタイムである 18 ヶ月を経過した後、セキュリティや安定性の修正を発行し続け、 openSUSE のリリースを生かし続けるために活動を開始したチームです。このチームは、採択されたリリースに対して、さらに 18 ヶ月から 30 ヶ月のメンテナンスを提供しています。

最初の Evergreen リリースは openSUSE 11.1 に対するものでしたが、現在は openSUSE 13.1 が最新の Evergreen リリース になっています。


Evergreen

Evergreen とは?

"Evergreen" とは、特定の openSUSE のバージョンに対して、その公式なライフサイクルが過ぎて サポート満了済みのディストリビューション になったあと、メンテナンスを延長するために活動しているコミュニティの取り組みです。

サポート中のディストリビューション

現時点でサポート中のディストリビューションは、 openSUSE 13.1 のみです。 以前までサポートされていたバージョンや、今後サポートされる予定のバージョンについては、下記の表をご覧ください:

ディストリビューション 状態 サポート開始 サポート終了 メンテナンス担当者 notes
openSUSE 11.1 終了済み wrosenauer Talk - Contributions サポートは終了しています。
openSUSE 11.2 終了済み 2011 年 5 月 12 日 2013 年 11 月 30 日 lijews Talk - Contributions 2013 年 12 月の初頭以降、定期更新は提供されていません。
openSUSE 11.4 終了済み 2012 年 11 月 5 日 2015 年 7 月 wrosenauer Talk - Contributions lijews Talk - Contributions 修正の提供については現在も受け付けています。
openSUSE 13.1 提供中 2016 年 1 月 2016 年 11 月 wrosenauer Talk - Contributions

最新の Evergreen 対応リリースは openSUSE 13.1 です。

openSUSE 11.1 は最終的に 3 年間サポートを提供していました。将来のバージョンについても、少なくとも同程度の提供を実施する予定です。また、ディストリビューション内の全ての部品に対して更新を提供することができていましたので、後続のリリースでもそれがゴールとなります。

有効化するための方法

バージョン 13.1

何も行なう必要はありません。更新は通常の更新リポジトリ内に用意されます。

バージョン 11.4

  • YaST または zypper を利用して、下記に概要を示す更新リポジトリを追加して、提供される新しい鍵を受け入れる必要があります。


修正や差分 RPM のサポートなど、更新スタックに関する仕組みは従来と同じであり、上記以外に何もする必要はありません。セキュリティ修正と致命的なバグ修正は、 YaST オンライン更新や root の端末からの "zypper patch" を利用することで、 Evergreen を有効化した openSUSE 11.4 に適用することができます。

なお、 openSUSE 11.4 の oss, non-oss, packman, Evergreen を除くリポジトリが有効化されている場合、環境によっては安定性を欠いてしまう結果になりうるほか、 YaST や zypper がセキュリティまたは安定性のための修正を適用するにあたって、依存関係に関する問題を報告する場合がありますので、ご注意ください。

バージョン 11.2

11.2 に関する情報の多くは、 Evergreen 11.2 の wiki ページに移動してあります。

移行方法

Evergreen の対象として採択された openSUSE のバージョンに移行するには、 2 種類の方法があります。 1 つはオンラインのリポジトリを利用する方法で、 こちら に説明があります。 もう 1 つの方法は DVD (こちら から現在もダウンロードすることができます) を利用する方法で、インストールの冒頭で アップグレード を選択して行なう方法です。

なお、いずれの方法ともご利用のデータを失ってしまう危険がありうるものであるため、重要なファイルについては 必ず バックアップしておいてください。

注意: KDE3 (Evergreen 11.1) から KDE4 への切り替えについては、テストされていません。何か問題があれば、こちらにヒントや警告などを追記してください。

コミュニケーション

現在、連絡事項などはメーリングリスト evergreen (英語) で行なっています。このメーリングリストはパッケージャや貢献者のために開設されているものですが、ユーザからの投稿も歓迎しています。ただし、質問などについては openSUSE のメーリングリスト もお使いいただくようお願いします。

プロジェクトのリーダーは Wolfgang Rosenauer 氏です。

Stefan Lijewski 氏はバージョン 11.2 のリーダーで、 11.4 では共同リーダーになっています。

更新ポリシー

更新ポリシーは特に記載されていませんが、一般的には通常の openSUSE メンテナンスポリシーに準ずるものとします。

チームメンバー

Testing

Evergreen は小規模のコミュニティであるため、将来公開される予定の更新について、テストに参加していただける方を募集しています。 11.4 の場合は、ソフトウエア管理モジュールで下記のリポジトリを追加することで、テストに参加することができます:

こちらを追加して更新を実施し、何か問題があればメーリングリストにご連絡ください。

パッケージャ向け情報

Evergreen:11.4 およびそれ以降のバージョンでは、 openSUSED のメンテナンスワークフローに従うことを決定しました。そのため、 Evergreen でサポートするディストリビューションのうち、 11.2 以降のものに対して、パッケージの更新を行ないたい場合は、下記の手順に従ってください。

バージョン 11.4/13.1

何らかの Evergreen パッケージを更新したい場合は、まず通常の openSUSE プロジェクトと同様に、メンテナンスブランチを作成します。 Evergreen の場合には追加の属性が用意されていて、 osc が影響のあるパッケージや更新プロジェクトを検索するようになっています。 注意: 下記の作業は Web UI から実施することができません。パッケージャは osc のコマンドラインの使用を強くお勧めします。

作業は下記のような流れです:

  • メンテナンスブランチを作成します:
osc mbranch -u Evergreen:UpdateProject -a Evergreen:Maintained $PACKAGE
  • チェックアウトを行ないます:
osc co home:LOGIN:branches:Evergreen_Maintained:$PACKAGE
  • すると、下記のディレクトリ内に Evergreen メンテナンスプロジェクトに対する全てのソースコードが現われます:
home:LOGIN:branches:Evergreen_Maintained:$PACKAGE
  • あとはソースコードを更新したり修正を適用したりして、ビルドのテストを行ない、変更点を changes ファイルに記録したりします。
  • パッケージをサーバにチェックインします
osc ci
  • 最後に patchinfo パッケージを作成または更新します:
cd home:LOGIN:branches:Evergreen_Maintained:$PACKAGE; osc patchinfo
  • エディタまたは Web UI で patchinfo の内容を記入します
  • 作成した patchinfo を送信します:
osc ci
  • 最後に Evergreen プロジェクトに対して、メンテナンスインシデントを作成します:
osc mr -a Evergreen:MaintenanceProject


また、下記の方法でも送信することができます (13.1 でしか動作せず、推奨される方法ではありませんが、場合によっては有用です):

osc sr openSUSE:13.1:Update


バージョン 11.2 もしくはそれ以前

11.2 に関する情報の多くは、 Evergreen 11.2 の wiki ページに移動してあります。

更新状態

Evergreen 11.1 および Evergreen 11.2 のページ内にある、 現在の更新状態 をご覧ください。

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