openSUSE:メンテナンスポリシー
このポリシーは現時点で草案の段階にありますので、ご意見などがありましたらお送りいただけると助かります。連絡は英語で、 メンテナンスチーム 宛にお送りください。
openSUSE メンテナンス更新ポリシーは、どのような種類のバグでメンテナンス更新を行なうべきかや、ユーザのシステムを壊してしまうようなリスクを最小化するための、パッケージ向けのルールを確立することを目指して作られています。
バグ基準
- セキュリティ関連のバグは一般に、更新を公開するのにふさわしいものと考えられますが、そのバグが非常に小さな影響しか及ぼさない場合や、一般的ではない設定で発生する場合は、不要と判断する場合もあります。セキュリティ関連のバグについては、 セキュリティチーム が優先順位を判断して、更新を公開する必要があるかどうかを決定します。
- セキュリティ関連ではないバグの場合は、一般的に公開する意味があるかどうかと、その公開にかかる労力およびリスクを元に判断します。たとえば下記のようなものの場合は、公開する意味がありません:
- インストール時に発生するバグの場合 (メンテナンスでは新しいメディアを公開することはできないので) 。
- 誰もそのバグに遭遇する可能性がないものの場合。たとえば古いディストリビューションに対する修正などが該当します。
- パッケージやコードのクリーンアップ (整理) などの場合。これらは一般ユーザが読むものではないので、不要と判断します。
パッケージングルール
ユーザのシステムを壊してしまうことがないようにするため、メンテナンス更新を行なうにあたっては特別に注意を払う必要があります。
- 修正範囲は小さく、独立したものであること
- 更新によって既存のパッケージ依存関係を壊さないこと
- 更新によって新しいパッケージ依存関係をもたらさないこと
- 更新によって新しい (サブ) パッケージをもたらさないこと
バージョンの更新
場合によっては、修正を適用したりせず、提供元による新しいバージョンを使用したほうが都合のよい場合があります。たとえば、新しいバージョンのソースコードから既存のバージョンに移植するのが困難で、かつ提供元が新しいバージョンでは致命的なバグ修正のみ対応している状況で、新しいバージョンに移行するリスクよりも、修正を作成して適用するのにかかる手間のほうがずっと大きいような場合などが、それにあたります。
なお、 openSUSE のメンテナンスは現時点ではローリングリリースモデルによる更新ではありません。常に最新のバージョンをお使いになりたい場合は、 Tumbleweed をご利用ください (そのため、バージョン更新それ自体を目的とした更新はできません) 。
バージョンを更新するにあたっては、 メンテナンスチーム に問い合わせて承認を得てください。