openSUSE Weekly News/203
openSUSE Weekly News 日本語版 第203号 今週の見出し
- Han Wen Kam: openSUSE 12.1、LAS (Linux Action Show) で高評価を得る
- Izabel Valverde: openSUSE Board 選挙 2011 – キャンペーン、本日スタート
- Naruhiko Ogasawara: 東京東部 FLOSS 翻訳 Cafe
- Kohei Yoshida: オートフィルターのポップアップをデザインしなおした
- OStatic/Sam Dean: Linus Torvalds、プロプライエタリな技術に狙いを定める、Apple にも
編集/翻訳: openSUSE Weekly News 日本語版チーム (OWN-ja チーム)
openSUSE 12.1: オール・グリーン!
コミュニティ発のリリース関連ブログ
Han Wen Kam: openSUSE 12.1、LAS (Linux Action Show) で高評価を得る
- インターネット放送局 JupiterBroadcasting.com には Linux Action Show! という人気ジャンルがあるのですが、そこで openSUSE 12.1 のレビュー番組が公開されました。基本的にはギークな野郎二人による掛け合いで視覚的な楽しさは薄いかもしれませんが(笑)、英会話聞き取りのいい練習にもなりますので覗いてみてください。
"2011年11月20日に公開された Linux Action Show の番組で、openSUSE 12.1 が好評を博しています。YouTube のビデオを (訳注: 原文の) 下に貼りつけておきます。openSUSE 12.1 についてのレビュー部分だけが見たいという方は、30:10 のところまで早送りして見てください。
同 YouTube ページに付いた最も興味深く (最高の) コメントは、(我らが openSUSE コミュニティマネージャー) Jos Poortvliet からのもので、「とってもナイスなレビューだね! openSUSE に対する評価がこの一年で『どうだっていいけどさ、そのディストリってまだ生きてるの?』というものから『素晴らしい』と変わってきたのを見るのって楽しいね :D
この件について私と話してみたいという要望があれば - 喜んで話ししに行くよ...」というやつでした。
人生におけるほとんどのことと同様、素直に感じ、好意的に見てみることが肝要ですね。このところ SUSE Studio だとか openSUSE Build Service だとかいった周辺の話題ばかりが取りざたされていたけれど、openSUSE 12.1 は洗練され、楽しめる出来になっています...ともあれ、openSUSE が高評価を得ているのは純粋に嬉しいことですね。:) (...)" (注:1)
Mike McCallister: openSUSE 12.1 を一からインストールする準備
- Linux 使いにとって一番楽しい時間は、新しいバージョンをインストール/設定する時じゃないでしょうか? 「使うこと、使って何か作業をすること」こそが大切だという方にとってはインストールだの更新だのは煩わしいだけの「手間」かもしれませんが、その手間こ そが楽しかったりするんですよね。きっと、この記事をお読みのあなたもその仲間だと思います。:-)
"皆さん既にご存知のことと思いますが、openSUSE は今週、そのコミュニティディストリビューションのバージョン 12.1 をリリースしました。小数点前の数字が新たになったということで、使い込んだノート PC に一からクリーンインストールしてみるいい機会じゃないかと私は考えました。11.4 からアップグレードするっていう手もありましたが、たまには新しいインストーラーがどんな感じになっているか見てみたかったんです。クリーンインストール すれば、その手順を皆さんと共有することもできますしね。
し かし、クリーンインストールするには少々下準備が必要となります。それまであったパーティションを消しちゃいますので、インストールする前に持っていた データや設定などを別途保存しておかなければいけません。このポストでは、私がどんな感じで作業したかお見せしましょう。 (...)" (注:1)
openSUSE 12.1 リリースを紹介する記事へのリンク集
PCWorld/Katherine Noyes: 安定性と柔軟性を備えた openSUSE Linux 12.1 をお試しあれ
Howrtoforge/Falko Thimme: 完璧なデスクトップ – openSUSE 12.1 (GNOME)
====Linux User & Developer/Koen Vervloesem: openSUSE 12.1 レビュー – ハイテクの新たな高み====
お知らせ
Board 選挙 2011
Izabel Valverde: openSUSE Board 選挙 2011 – キャンペーン、本日スタート
"openSUSE Board 選挙 2011 が本日から始まります。
今回の選挙の改選議席数は3で、現在この議席を占めているのは Rupert Horstkotter、Pavol Rusnak、Bryen Yunashko の3名。このうち、Pavol Rusnak のみが再選可能となります。
立候補者は以下の通り:
- Pascal Bleser
- Richard Brown
- Manu Gupta
- Marcus Moeller
- Chuck Payne
- Pavol Rusnak
- Will Stephenson
- Andrew Wafaa
詳細については以下をご覧ください。 http://en.opensuse.org/openSUSE:Board_election_2011#Candidates
今後の日程:
2011年11月25日 – キャンペーン開始 - 今年の選挙の立候補者発表
2011年12月2日 – 投票開始
2011年12月16日 – 投票締切
2011年12月19日 – 結果発表 - 投票結果と新 Board メンバー発表
openSUSE Board は、プロジェクト全体をリードしていくために結成されました。Board メンバーの主な務めには以下のようなことがあります:
- - 問い合わせ先の中心となるべく活動する
- - 混乱収拾に協力する
- - コミュニティの志向を SUSE に伝える
- - コミュニティのあらゆる場でのコミュニケーションを促進する
- - 必要に応じて意思決定プロセスを推進する"
更新状況
ディストリビューション
チームレポート
Build Service チーム
Build Service 統計情報
- Build Service 関連の統計情報については http://build.opensuse.org をご覧になってください。
openFATE チーム
支持を集めているフィーチャーリクエスト
- 以下は、多くの賛同を集めているものの担当者が決まっていないフィーチャー (訳注: 機能の実装、追加、改変要望) です。実装を担当してくださる方を募集中です。
ダウンロードとインストールを分離 (得票数: 378)
"パッケージのダウンロードとインストールが並行して行えるようになれば、ネットワークインストールがより改善されると思います。"
起動中のスプラッシュ用に Plymouth を使う (得票数: 211)
"初めて Plymouth のことを聞いた時からこれを openFATE にリクエストしようと思ってましたが、この話を読んでますます、採用した方がいいと思うようになりました。
「起動プロセス中に起こるチラつきやモードの切り替えは全て、全体的な印象を損なうものです」という出だしで始まる Ray のコメントは特に興味深いものです。
ここで「デフォルトで GRUB を見せないようにする」という要望もまとめて論じてしまってもいいでしょうか?"
1-クリック・アンインストール (得票数: 175)
"簡単にソフトウェアを削除できる手段を!
例えば、あるアプリケーションを 1-クリックインストールで入れたとします (これにより、必要なパッケージが全てインストールされることになります)。そのような場合、その 1-クリック操作で入れたものを簡単に (ここでも 1-クリックで) 削除する手段があるべきです...言い換えると、インストールしたソフトウェアの (依存関係にあるパッケージもまとめての) 「1-クリック・アンインストール」です。"
GRUB v2 へアップデート (得票数: 171)
"GRUB 0.97 に対するバグ修正や追加機能を開発しても、もう GRUB 2 を使うからという理由でアップストリームプロジェクトには受け入れてもらえなくなってしまっています。ディストリビューションを開発するコミュニティの間ではブートローダーの切り替えには抵抗があるようですが、もはやこの膠着状態が解消する見込みはなさそうです。コード自体は綺麗だとも言えませんし、しっかりメンテナンスされているとも言えません。何か新しい機能を追加しようと思ったら、あらゆる実行時の制限をなんとか迂回したとしても、ちゃんと機能するかどうか分からない何段階もの手順を踏まなければいけなくなります。例えば、ファイルシステムの実装はメモリ管理に使える静的なバッファを持ちます。このサイズはたったの 32k です。複雑なファイルシステム、あるいはシンプルなジャーナリングファイルシステムであっても、扱う場合には問題が起こってしまいます (Reiserfs でバグをロードするのが全然終わらないといったようなケース)。というのも、ジャーナルのためにブロックマッピングを行うのに十分なメモリーが割り当てられておらず、メタデータを読み込むごとにいちいちスキャンしなければいけなくなってしまうからです。(本当に、もう。) (...)"
Popularity contest (人気投票) (得票数: 126)
"ユーザに好まれ、良く使われているパッケージについてのフィードバックが必要です。Debian には既に Popularity contest (popcon) という名前のツールが用意されています。
- popcon を再利用することで、Debian 及び Ubuntu と直接的に比較した結果を見ることができる
- パッケージャーチームはパッケージをどうしていくべきか伺い知ることができる
- YaST で使える見通しの良い設定用ダイアログが必要です
- opensuse.org 上にサーバインフラストラクチャーが必要です (いくつか個人情報絡みの問題があります。詳しくは Debian の FAQ をご覧ください)"
先週挙げられた新規フィーチャーリクエスト
- 以下は、 先週新たに挙げられたフィーチャーです。気になるものがあったらどうぞ投票、コメントお願いします。
KDE でウインドウのフレーム (上部のバー) に色をつける
"アクティブな時のウインドウのフレーム (上部のバー) の色をたとえば緑とかに変えませんか。"
Linux Mint で使っている MGSE (Mint Gnome Shell Extensions) を移植しましょう
"MGSE (Mint Gnome Shell Extensions) を使うと、タスクバー、デスクトップ、メインメニュー、マルチウインドウワークフローなどといったデスクトップ環境要素を従来のものに戻すことができるので、GNOME 2 ユーザにとっても GNOME Shell が馴染みやすいものとなってくれます。
この拡張機能は有効化/無効化を自由に切り替えることができるんです。 (...)"
Akonadi + Nepomuk + Strigi を (ワンクリックで) 簡単に無効化できる方法を
"Linux の PIM (= Personal Information Manager; 個人情報管理) ソフトウェアを実ビジネスの場でも使っていこうとしているユーザをお助けください。
セマンティックなデスクトップを使うか、何らかの理由でその機能は切っておきたいか、私たち自身で選択できるようにして欲しいのです。
ここ何年もの間、いわゆるセマンティックデスクトップというアイデアには多くの時間と労力が投入されてきましたが、まだそれほど魅力的なものとはなってきていません。
KDE を最高のフリーデスクトップにしていこうと努めている開発者その他の皆さんの成果には感謝しています。ですが…自分にとって何が必要か、どうしたいかをユーザ自身が決められるようにしてください。"
Crystal KWin デコレーションを 2.1 にアップデート
"Crystal KWin デコレーション のバージョンは現在 2.1 になっていますが、openSUSE 12.1 用の KDE:/Extra リポジトリにあるのはまだ 2.0.5 のままなんです。"
KDE4: バッテリーの残り時間をポップアップで知らせてくれるウィジェットを
"KDE 4.3 以後、バッテリーウィジェットは残り時間を通知してくれなくなっちゃいましたし、GUI からそれを変更させてくれなくなっちゃいました。
他のディストリビューションはこれにパッチを当てているのに、openSUSE はアップストリートからのものをそのまま利用しています。
現状だと、ウィジェット上でクリックした時だけポップアップが表示されて確認できるようになっています。放っておくと、あるいはマウスオーバーしただけだと表示されないんです。"
インストーラー: 暗号化のタイプ/強度を選択できるように
"暗号化する LVM の暗号化強度を指定できる機能を追加していただけないでしょうか。一つ前の 11.4 の時は、インストーラーで解除キーを承認できて、デフォルト設定 (確か 256 ビットの"aes-xts-なんちゃら"だったと記憶してます) で LUKS コンテナをフォーマットするようになっていました。でもそれだとネットブックには負担がかかり過ぎ、それを望んでいないユーザも多かったんじゃないでしょうか。openSUSE 12.1 ではそうではなく既存の LUKS 設定を優先するようになっているのですが、強度や暗号化のタイプ (例えば aes-cbc-essiv だとか) を選択できるようになっていた方がいいです。そして、このセクションに「ヘルプ」とか「これは何?」ボタンを配置してヘルプ文書を参照できるようになっているといいですよね (これは「カスタム (熟練者向け)」メニューという扱いでも可)。"
openFATE 登録フィーチャー統計情報
翻訳 (Translation) チーム
コミュニティ内での出来事
イベント & ミーティング
終了分:
近日開催:
- その他のイベント情報については以下をご覧ください:
日本の openSUSE
Naruhiko Ogasawara: 東京東部 FLOSS 翻訳 Cafe
"東京東部 (主に上野) で FLOSS 系翻訳 Cafe をやりましょう。
翻訳 Cafe というのはコーヒーショップなどで各々翻訳したいものを持ち寄り、もくもくと翻訳をするものです。
もちろんせっかく同じ場所でやるので、情報交換や悩み事の相談なども (周りの迷惑にならない程度に) やりましょう。 (...)"
- openSUSE Weekly News 日本版編注:毎週月曜日20:00〜21:00をコアタイムとして、Cafeルノアール 上野公園前店でやってます。本誌の翻訳作業もやってますので、openSUSE 関係のみなさんもぜひ!
コミュニケーションチャンネル
ソーシャルネットワーク
新規/更新アプリケーション @ openSUSE
Bruno Friedmann: openSUSE 11.3、11.4、12.1 用 ATI/AMD fglrx 8.911 Catalyst 11.11 の RPM が準備できました
"(...)
全ての RPM のアップデート完了
11月19日(土)にバージョン 8.911 が入手可能となりました。
まず最初に入っているバージョンを zypper rm で削除し、zypper in で新しいものを入れることをお勧めいたします。
Factory 用の RPM については、実はまだ入手できるようになっていません。というのは、Factory 12,2 というのはまだ /etc/SuSE-release のバージョンナンバーをいじっただけのもので、現状ではまだ実体のないものだからです。
12.2 に対応するバージョンは、12月には出せると思います。とはいえ、Factory にある Radeon についてもデバッグをよろしくお願いします! (...)"
セキュリティアップデート
完全版のセキュリティ報告が読みたい場合、あるいは報告がリリースされたらできるだけ早く報せを受け取りたい場合は openSUSE セキュリティ・アナウンスメーリングリストを参照してください。
openSUSE-SU-2011:1272-1: 重要: bind
"openSUSE セキュリティアップデート: bind
報告 ID: openSUSE-SU-2011:1272-1
深刻度: 重要
レファレンス: #730995
クロスレファレンス: CVE-2011-4313
影響を受けるプロダクト: openSUSE 11.4、openSUSE 11.3
(...)"
カーネルレビュー
- コミュニティ内外からの Linux カーネル関連ニュースです。
h-online/Thorsten Leemhuis: Kernel Log: リアルタイムカーネル、Linux 3.0 ベースに移行
"リアルタイムサポートのためのパッチがついにより新しいカーネルバージョンに基づくようになりました。Torvalds は 3.2 にした変更を、開発者からの広範な批判によって取り消しました。AMD と Intel は新しいグラフィックスドライバーをリリースしました。
リアルタイム (RT) カーネル 3.0.9-rt25 のリリースにより、Thomas Gleixner は Linux 3.0 を元とした RT ツリーは実際に使われるシステムに利用可能であると宣言しました。さらに、この新しい一連のバージョンは大きく一歩踏み出したものであり、多くのコア技術が大きく変更されているにも関わらず、開発はとてもスムースに進んだとも述べています。 (...)" (注:2)
Linus Torvalds: Linux 3.2-rc3 - 感謝祭に間に合った
- おなじみの Linus の -rc リリース通知。珍しく副題つきです。感謝祭にはみんなでアイスクリームを作って食べる習慣に引っ掛けているなど、ちょっと浮かれた感じですね :)
"やあ、米国のほとんどが明日はごちそうのことでそわそわするだろうから、今日新しいリリース候補版を出すことはいいアイディアだって今「気づいた」よ。
1/4は arch の更新、次の 2/4 はドライバーの、最後の 1/4 はその他の変更だ。よーく混ぜて冷たいうちに召し上がれ...
それから多分、米国の連中の穴を残りの国の人たちが埋めてくれると思うけど? ふむ?
ところで、明日七面鳥をたらふく食べるどうかはさておいて、新しい -rc はリリースされた。物事は穏やかに進んでいて、コミットの数が減少しつつある、といえることがとても好きなんだけど、それは嘘だ。-rc3 は -rc2 より大きいのは事実で、その理由は主に network の更新 (-rc2 にはなかった) と、Greg がいつも usb/driver-core/tty/staging でやってることだ。 (...)" (注:1)
Tips and Tricks(ヒントや「使える」小技集)
コマンド/スクリプト初心者向け
LinuxCareer.com/Rares Aioanei: Linux コマンドを学ぶ: sed
LinuxCareer.com/Rares Aioanei: Linux コマンドを学ぶ: awk
- sed と awk はどちらもテキストファイルの加工にとても威力を発揮するツールです。sed は ed というエディタのコマンドを一気に実行できる (stream ed) ものですが、テキスト置換に使うことが多いでしょう。awk は「パターン - アクション言語」とでもいえるもので、入力ファイルのあるパターンにマッチした行に何かを行うというツールで、発想は単純ですがとてもパワフルです。正規表現に慣れてしまえば、両方とも欠かせない道具になります。「Linux コマンドを学ぶ (Lerning Linux Commands)」シリーズらしく大量の使用例がありますので、「これ使えそう!」とか「へーこんなこともできるの?」といったものを探してみてはいかがでしょう?
開発者/プログラマ向け
Wazi/Juliet Kemp: Vimscript をもっと楽しく
- 過去に筆者が書いた Vim をスクリプトで拡張するという記事の続編になります。今回はカーソル位置にある語に対する操作、ユーザー入力、デバッグ、そして Ruby, Perl, Python などとのインタフェースといった内容。Vim 使いは前の記事ともどもぜひお読みください。
システム管理者向け
HowtoForge/Falko Timme: 完璧なサーバー – Apache2 [ISPConfig 3] 入りの openSUSE 12.1 x86_64
- 今回の HowToForge からの記事は、Apache、PHP、MySQL、Postfix、BIND、pureftpd、Dovecot、それに Web サイト解析ツールである Webalizer と AWStats 全部入りのサーバーを openSUSE 12.1 x86_64 と ISPConfig 3 によって構築しようというものです。名前のとおり、インターネットサービスプロバイダ (ISP) なみのサービスを提供するサーバーが簡単に立てられ、設定もできてしまうというのは素晴らしいですね。記事もいつものようにとても分かりやすいです。
HowtoForge/Falko Timme: openSUSE 11.4 から 12.1 にアップグレードする方法 (デスクトップ&サーバー)
- openSUSE 11.4 から有効になったライブアップデート機能。とても便利ですが、余計なリポジトリが混じっていると失敗することもあるようです。時間がなくてまだ 12.1 にアップグレードしていない皆さん、まずはこの記事にある基礎は最低限確認しておきましょうね。リリースノートやMLのチェックもお忘れなく!
nixCraft/Vivek Gite: Linux: システム管理者向け 25 の PHP ベストプラクティス
- Web サービスを提供する言語として PHP は根強い人気を保っています。しかし PHP に限りませんが、サービスを稼働するということはセキュリティ上十分考慮しなければならず、そこは管理者の腕の見せどころです。この記事はそういう勘所をなんと 25 個もご紹介! 一つ一つは簡潔で例もしっかりしているので、もし業務でも個人的にでも、PHP を用いたサービスをホストするなら、ぜひお読みください。
Linuxaria/Truelite.it: autossh を用いた永続的 SSH トンネル
- ファイアウォール越しにセキュアな通信を行いたいけれど VPN はちょっと大げさ、そんなときに SSH のポート転送でトンネルを掘るというのは定石といえる手段です。ただ、SSH の場合自動で遮断されてしまうのが難点。そんな問題を解決する小さなツールが autossh! SSH 接続をデーモン化し、切断された場合は再接続してくれます。もしご存じなかった場合はぜひこの記事をお読みあれ。とても分かりやすく説明されていますよ。
Carlos Gonçalves: SSH 越しの SOCKS プロキシ
- 今度も SSH ネタ。やはりファイアウォール越しにサービスを利用したり、通信内容を暗号化したりするために、SOCKS と SSH を組み合わせて使いましょう、というものです。やっていることはとても単純ですが、こういうネタは仕入れておくと便利ですね。
Planet SUSE
Kai-Uwe Behrmann: デフォルト ICC プロファイルのクオリティ
- カラーマネジメント (色管理) のことを語らせたら止まらない Kai-Uwe。毎度毎度、普段私たちがあまり意識していない「色」の扱いについて、いろいろなファクターがあることを教えてくれます。
インターネット上には ICC プロファイルをダウンロードできるサイトが多々あって、それぞれが「標準を実装したものだ」と言い張っていたりします。しかし、こういったプロファイルはどれだけ信用できるものなのでしょうか? そして、ユーザやディストリビューターはどうしてその質に注意を払わなければいけないのでしょうか?
何故質が問われるのか? 多くのユーザにとって、本当に価値があるのは信頼できる色空間の定義だからです。おかしな環境による色彩測定によるプロファイルでは無駄な修正が必要となり、そのため何度も変換と色空間の割り当てを行うことになり、結果、色素材が使いものにならなくなってしまうということをほとんどのプロやハイアマチュアは承知しています。しかし、それぞれが主張しているようにプロファイルが標準に合っているかどうか、ちょっと疑わしいです。プロファイルチェッカーだけしか ICC 標準と合致しているか確認できるものはないのですが、これはファイルフォーマットを見るだけで、エンコードされたデータの質を見るものではないのです。 (...)" (注:1)
Han Wen Kam: 私の openSUSE 12 日記 – 3: Lotus Notes 8.5.3
- 読者の皆さんの中にも、勤務先で Lotus Notes を使われている方、いらっしゃるんじゃないでしょうか。仕事場では Windows 上で動かしていることの方が多いと思いますが、実は openSUSE をはじめとする Linux でも使えるわけです。ただ、ちゃんと使えるようにするにはそれなりに苦労が必要なようで…
"私は仕事で Lotus Notes を使っているんですが、openSUSE 11.4 では最新バージョンの 8.5.3 が動いていました。12.1 でもインストール自体は問題なくできたんですが、いざ使ってみると問題が。以下、私の所見とどうやってもう一度使えるようにしたかをご紹介しましょう。:) (...)" (注:1)
Kohei Yoshida: オートフィルターのポップアップをデザインしなおした
- LibreOffice の Calc をお使いの方であれば、一度や二度はオートフィルターの機能を使ったことがあるんじゃないでしょうか。その時表示されるウインドウ、これまでは「こんなもんだろう」って疑うことなく使い続けてきましたが、ちょっと変えてみると使い勝手も良くなったりするんですね。
"3.5 のコードフリーズに前になんとかこの新機能を滑り込ませることができたとお知らせできて嬉しいです。
何が新しくなった?
G+ で簡単に説明していたように、この数週間、古びた感じになってしまっていたオートフィルターのポップアップウインドウの見た目の刷新に取り組んでいました。古いやつがいつごろから使われていたのか知らないのですが、記憶にある限りすっとこれでした。従来のものってどんな感じだったっけ?という方のために、以下にお見せしておきます。 (...)" (注:1)
openSUSE フォーラム
新規ユーザの方へ – openSUSE 12.1 をインストールする前に – 読んでおいてください
先週号に続いてのご紹介です。openSUSE 12.1 はまだ出たばかりですから、この記事でもう一度新規ユーザ向けのハウツー / FAQ サブフォーラムをご紹介しておきたいのです。これまでの openSUSE リリースの時と同様に、我らがアドミン oldcpu が、新規ユーザが openSUSE 12.1 をインストールする前に読んでおくべき文書を用意してくれました。openSUSE を使うのが初めてでしたら、これは必読です。openSUSE をずっと使ってきているという人にとっても読んでおいて損のない内容になっていることと思います。
12.1 が出たところで、皆さんのご感想は?
openSUSE 12.1 が出て一週間が経ちました。タイトルそのままです: 使ってみての印象や意見などが集まってきているスレッドです。12.1 の印象は、概ね「とても素晴らしい」「安定している」というもの。中には問題にぶち当たってしまったとか新機能について知識がないという人もいるようですが、例えば systemd の代わりに SysV Init を使うといったように選択肢はあります。面白く読めますよ。
openSUSE 特定言語向けのサブフォーラム
現在 openSUSE フォーラム傘下にある特定言語向けのサブフォーラムは以下の通りです:
メインフォーラム (英語)
中文 (中国語)
Nederlands (オランダ語)
Français (フランス語)
Deutsch (ドイツ語)
Ελληνικό (ギリシャ語)
Magyar (ハンガリー語)
日本語
Portuguese (ポルトガル語)
Pусский (ロシア語)
Web 上の記事から
- openSUSE に限らず Linux、FLOSS 界隈で話題となっている注目情報をご紹介します:
レポート
OStatic/Sam Dean: Linus Torvalds、プロプライエタリな技術に狙いを定める、Apple にも
- 11月17、18日に行われた LinuxCon Brazil。そこでの基調講演にて Linus Torvalds は Microsoft のセキュアブート問題と Apple の DRM について触れ、「何かを閉め出すような技術というのはしまいには負ける傾向にある。人々は自由を望むし、市場もそうだ」と批判したそうです。フリーな OS を愛好するものとして、こういう意見は積極的にチェックしたいですよね。
"Linux の創始者 Linus Torvalds は今週 (訳注: 11月17〜18日) の LinuxCon Brazil で基調講演を行い、プロプライエタリな技術のメーカー、特に Apple と Microsoft に、選びぬかれたメッセージを発しました。Mashable 誌は Linus からこれら独占的技術の巨人たちへの批判からいくつかを取り上げています。Windows 8 向け PC から Linux を閉め出しかねないと議論を呼び起こした Microsoft が背後にいるセキュアブート機能については「何かを閉め出すような技術というのはしまいには負ける傾向にある。人々は自由を望むし、市場もそうだ」と述べました。Torvalds はセキュアブートを Apple がデジタル権利管理 (DRM: Digital Rights Management) 技術を利用していることと比較しました。Torvalds はコメント内で反 Apple の姿勢をはっきりと示しました。 (...)" (注:1)
レビュー/エッセイ
ITworld/Brian Proffitt: GPL 違反はどれだけ脅威か?
- 賛否両論はありますけれど、Copyleft という考え方と、それを具現化した GPL というライセンスは、ソフトウェアの世界に革命をもたらしたことは間違いないでしょう。しかし、すべてのソースコードを開示できない企業にとって、Copyleft はときに法務リスクとなります。例えば開発委託先の人が何気なくネットから拾ってきたソースコード片が GPL だった場合のような「隠れた GPL 違反」のようなリスクも指摘されています。では、GPL 侵害というのは実際どの程度報告されているのか? もし発覚した場合はどのように対処すればいいのか? かなり長い記事ではありますが、とても興味深いですね。
Ubuntu Vibes: Linux カーネルの数多くの名前
- Debian や Ubuntu がしばしば正式なバージョンよりもそのコードネームで呼ばれることが知られていますが、実は Linux カーネルにもそれぞれのバージョンに名前がついているってご存知でした? この記事ではちょっと面白い名前をいくつか紹介してます。英語版 Wikipedia には一覧もありますよ! どなたか日本語版ページも作ってみては?
フィードバック / 交流 / 仲間に加わろう
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クレジット
- Sascha Manns (英語版編集長)
- Gertjan Lettink (『openSUSE フォーラム』担当)
- Thomas Hofstätter (『イベント & ミーティング』情報担当)
- Thomas Schraitle (英語版 DocBook 指導)
- Satoru Matsumoto (英語版編集室/日本語版チーム)
- Naruhiko Ogasawara (日本語版チーム)
- Ko Kazaana (日本語版チーム)
- Yuta Hanayama (日本語版チーム)
日本語以外の言語版について
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