openSUSE Weekly News/202
openSUSE Weekly News 日本語版 第202号 今週の見出し
- openSUSE 12.1: オール・グリーン!
- openSUSE は Google Code-in に参加します
- David Majda: SUSE Studio での openSUSE 12.1
- Stefan Schubert: WebYaST のターミナルプラグイン (Terminal Plugin)
- Fridrich Strba: LibreOffice Visio インポートフィルター: 近いうちにあなたのデスクトップでも使えるようになります
編集/翻訳: openSUSE Weekly News 日本語版チーム (OWN-ja チーム)
openSUSE 12.1: オール・グリーン!
openSUSE 12.1: オール・グリーン!
"2011年11月16日、ミラーサイトの同期は完了しました。皆さんにお届けしましょう: openSUSE 12.1 です! このリリースは、世界に広がる我らコミュニティの8ヶ月以上にわたる作業の成果であり、フリーソフトウェアがもたらしてくれる最上のものをあなたにお届けいたします。以下、注目の改善点をいくつか挙げてみましょう - 最新の GNOME 3.2 デスクトップ、さらに KDE、XFCE、LXDE もそれぞれ最新版を収録; mirall で簡単に ownCloud に接続; Snapper でファイルシステムのスナップショットを; もちろん、まだまだこれだけじゃありません。 (...)"
間もなく openSUSE 12.1 が出ます
"そう、もうすぐです。山のような新機能とクールな仕掛けを引っさげ、明日、openSUSE 12.1 が世界に向けてリリースされます。本日は、目玉機能のいくつかを見つつ、スクリーンショットをご紹介していきましょう! (...)"
- 以下、コミュニティ発のリリース関連ブログです。
Tejas Guruswamy: openSUSE 12.1 リリース – みんなで宣伝しよう!
Martin Schlander: openSUSE 12.1 リリース
Andreas Jaeger: openSUSE 12.1、RC2 からの変更点は?
openSUSE 12.1 リリースを紹介する記事へのリンク集
The Register/Iain Thomson: 新しい openSUSE はクラウド、仮想マーケットを志向する
OSNews/Thom Holwerda: openSUSE 12.1 リリース
h-online/Chris von Eitzen: systemd、Btrfs を引っさげて openSUSE 12.1 登場
Linux.com/Joe ‘Zonker’ Brockmeier: openSUSE 12.1 が出ました: その新しい中身と 12.0 はどこへ行ったか? について
ZDNet/Steven J. Vaughan-Nichols: openSUSE の新しい Linux ディストリビューションはクラウド向け
Network World/Julie Bort: openSUSE 12.1 はクラウド、サーバ、デスクトップ機能満載
TechCrunch/Scott Merrill: openSUSE 12.1 リリース
ServerWatch/Sean Michael Kerner: openSUSE 12.1 が Snappy を搭載してリリース
- 同記事の日本語訳: openSUSE、openSUSE 12.1リリースでコミュニティの健全性をアピール (japan.internet.com)
Muktware/Neil Richards: openSUSE 12.1 リリース、ownCloud を搭載
LinuxDevices.com/Eric Brown: openSUSE 12.1 は GNOME 3.2、SystemD、Snapper、Go ツールを搭載
Muktware/Swapnil Bhartiya: openSUSE 12.1 レビュー: えり抜かれた OS
Unixmen/M. Zinoune: openSUSE 12.1 がリリースされました! スクリーンショットツアー
- 以下は、日本語で読める紹介記事のリンク集です。
マイナビニュース/後藤大地: openSUSE 12.1登場 - プライベートクラウド「ownCloud」対応ほか
SourceForge.JP/末岡洋子: 「openSUSE 12.1」リリース、デスクトップ環境のアップデートや仮想化の強化が特徴
びぎねっとITニュース/川原 龍人: openSUSE project、「openSUSE 12.1」をリリース
お知らせ
openSUSE 12.1 のリリース記念 (Launch) パーティーに参加したり企画したりしよう!
"もうじきですね。openSUSE は2日後にまた、そのディストリビューションの新しい、改善されたバージョンを世に送り出します。こりゃ、お祝いするしかありません! ていうか、お祝いしたいですよね。現時点で1登録されているパーティーは11ですが、他にも沢山企画されていることを承知しています。計画中のパーティーがありましたら Wiki ページに追記していってください! (...)"
openSUSE は Google Code-in に参加します
"自由でオープンソースなソフトウェア (FOSS) について人々に知らしめていくことは、openSUSE プロジェクトにとって常に優先度の高いことの一つです。 私たちが新たなユーザにそれを伝えていく方法は、私たちのディストリビューションを提供 (もう 12.1 は手に入れましたか?) していったり、我々のプロジェクトへの参加する新たな貢献者を募ったりすること以外にもあります。Google の Summer of Code や Code-in に小まめに参加していくことだって効果があるのです。これらのプログラムは openSUSE 及び FOSS コミュニティのどちらにも、多くの新しい貢献者を紹介してくれるものです。ということで、今年の Google Summer of Code 参加の功績が認められ、openSUSE は Google Code-in にも参加することが決定いたしました。 (...)"
更新状況
ディストリビューション
SUSE Studio
David Majda: SUSE Studio での openSUSE 12.1
- openSUSE 12.1 が出るや否や、SUSE Studio でも 12.1 ベースのアプライアンスが作れるようになりました! この素早さ、お見事ですね。:-)
"openSUSE 12.1 が本日公式にリリースされました。GNOME 3.2 の採用、systemd の統合、その他多くのわくわくさせてくれる機能を引っさげたこのバージョンは、ユーザにとっても開発者にとっても大きな道標となるはずです。
もはや当たり前のように、Studio では新しい openSUSE が出たらその日からサポートされるようになります。よく使われるアプライアンスのテンプレートの準備はできています — 「Create appliance」のリンクをクリックしてお好きなものを選んでください。 (...)" (注:1)
チームレポート
Build Service チーム
Build Service 統計情報
- Build Service 関連の統計情報については http://build.opensuse.org をご覧になってください。
openFATE チーム
支持を集めているフィーチャーリクエスト
- 以下は、多くの賛同を集めているものの担当者が決まっていないフィーチャー (訳注: 機能の実装、追加、改変要望) です。実装を担当してくださる方を募集中です。
ダウンロードとインストールを分離 (得票数: 378)
"パッケージのダウンロードとインストールが並行して行えるようになれば、ネットワークインストールがより改善されると思います。"
起動中のスプラッシュ用に Plymouth を使う (得票数: 211)
"初めて Plymouth のことを聞いた時からこれを openFATE にリクエストしようと思ってましたが、この話を読んでますます、採用した方がいいと思うようになりました。
「起動プロセス中に起こるチラつきやモードの切り替えは全て、全体的な印象を損なうものです」という出だしで始まる Ray のコメントは特に興味深いものです。
ここで「デフォルトで GRUB を見せないようにする」という要望もまとめて論じてしまってもいいでしょうか?"
1-クリック・アンインストール (得票数: 174)
"簡単にソフトウェアを削除できる手段を!
例えば、あるアプリケーションを 1-クリックインストールで入れたとします (これにより、必要なパッケージが全てインストールされることになります)。そのような場合、その 1-クリック操作で入れたものを簡単に (ここでも 1-クリックで) 削除する手段があるべきです...言い換えると、インストールしたソフトウェアの (依存関係にあるパッケージもまとめての) 「1-クリック・アンインストール」です。"
GRUB v2 へアップデート (得票数: 172)
"GRUB 0.97 に対するバグ修正や追加機能を開発しても、もう GRUB 2 を使うからという理由でアップストリームプロジェクトには受け入れてもらえなくなってしまっています。ディストリビューションを開発するコミュニティの間ではブートローダーの切り替えには抵抗があるようですが、もはやこの膠着状態が解消する見込みはなさそうです。コード自体は綺麗だとも言えませんし、しっかりメンテナンスされているとも言えません。何か新しい機能を追加しようと思ったら、あらゆる実行時の制限をなんとか迂回したとしても、ちゃんと機能するかどうか分からない何段階もの手順を踏まなければいけなくなります。例えば、ファイルシステムの実装はメモリ管理に使える静的なバッファを持ちます。このサイズはたったの 32k です。複雑なファイルシステム、あるいはシンプルなジャーナリングファイルシステムであっても、扱う場合には問題が起こってしまいます (Reiserfs でバグをロードするのが全然終わらないといったようなケース)。というのも、ジャーナルのためにブロックマッピングを行うのに十分なメモリーが割り当てられておらず、メタデータを読み込むごとにいちいちスキャンしなければいけなくなってしまうからです。(本当に、もう。) (...)"
Popularity contest (人気投票) (得票数: 124)
"ユーザに好まれ、良く使われているパッケージについてのフィードバックが必要です。Debian には既に Popularity contest (popcon) という名前のツールが用意されています。
- popcon を再利用することで、Debian 及び Ubuntu と直接的に比較した結果を見ることができる
- パッケージャーチームはパッケージをどうしていくべきか伺い知ることができる
- YaST で使える見通しの良い設定用ダイアログが必要です
- opensuse.org 上にサーバインフラストラクチャーが必要です (いくつか個人情報絡みの問題があります。詳しくは Debian の FAQ をご覧ください)"
先週挙げられた新規フィーチャーリクエスト
- 以下は、 先週新たに挙げられたフィーチャーです。気になるものがあったらどうぞ投票、コメントお願いします。
YaST 用のテーマを使いましょう
"YaST のボタンや背景に使われているテーマはとても洒落ていて、設定したりインストールしたりするのが楽しくなります。ですが、アップストリームの Oxygen テーマはあまりいい感じじゃないんですよね (実際のところ、KDE 2 用のテーマとそっくりのような気がしちゃうんですよね)。YaST 用のテーマを拡張して KDE に取り込み、Oxygen と入れ替えませんか? (Oxygen そのものはオプションとして残しておくとか)"
zypper update 時のライセンスの扱いについて
""zypper up" で flashplayer や java をアップデートすると毎度毎度ライセンス条項への同意を求められますよね。これを、前回「同意」した後なにかしら変更があったとき「だけ」再度同意を求められるようにできたらいいと思うんですけれど。ライセンスに信じられないような変更が加えられることもたまにあるので、デフォルトで "-l" オプションを付けておくというのはいいアイデアではありません。でも、同じ内容に対して何度も同意しなければいけなくなるのは面倒です。"
Snapper で Ext4 LVM のスナップショットを取れるように
"とっても簡単です。Btrfs で Snapper が実現しているように、LVM を使った Ext4 ファイルシステムもスナップショットをバックアップできるようにしましょう。"
(GNOME と KDE の) Live CD から kernel-desktop が入るように
"こんにちは。確認した限りでは少なくとも、標準の DVD インストーラーから KDE や GNOME といったグラフィカルなデスクトップ環境をインストールするよう選択すれば、openSUSE 11.4 と 12.1 では kernel-desktop がインストールされますよね。しかし、(GNOME と KDE の) Live CD からだと kernel-default がインストールされることに気がつきました。これっておかしいと思うんですよね。Live GNOME と Live KDE メディアからでも kernel-default じゃなく kernel-desktop がデフォルトでインストールされるべきなんじゃないかと思います。"
openFATE 登録フィーチャー統計情報
翻訳 (Translation) チーム
コミュニティ内での出来事
ようこそ! 新 Member
新たに承認された openSUSE Member をご紹介します:
イベント & ミーティング
近日開催:
- その他のイベント情報については以下をご覧ください:
コミュニケーションチャンネル
ソーシャルネットワーク
新規/更新アプリケーション @ openSUSE
Stefan Schubert: WebYaST のターミナルプラグイン (Terminal Plugin)
"SUSE ハック週間の期間中、Vladislav Lewin (YaST チームの一員) に、対象マシンのコンソールにログインできるようなコンソールターミナルを提供する WebYaST のプラグインを書いてみたらどうだろうかという名案が浮かびました。それを経由すれば、どんなコンソールベースのアプリケーション (もちろん YaST だって使える :-) ) でも実行できてしまう、という仕掛けです。 (...)"
セキュリティアップデート
完全版のセキュリティ報告が読みたい場合、あるいは報告がリリースされたらできるだけ早く報せを受け取りたい場合は openSUSE セキュリティ・アナウンスメーリングリストを参照してください。
openSUSE-SU-2011:1238-1: 緊急: acroread
"openSUSE セキュリティアップデート: acroread
報告 ID: openSUSE-SU-2011:1238-1
深刻度: 緊急
レファレンス: #717724
クロスレファレンス: CVE-2011-1353 CVE-2011-2431 CVE-2011-2432 CVE-2011-2433 CVE-2011-2434 CVE-2011-2435 CVE-2011-2436 CVE-2011-2437 CVE-2011-2438 CVE-2011-2439 CVE-2011-2440 CVE-2011-2441 CVE-2011-2442
影響を受けるプロダクト: openSUSE 11.4、openSUSE 11.3
(...)"
openSUSE-SU-2011:1240-1: 緊急: VUL-0: flash-player: 11.1.102.55 へのセキュリティアップデート
"openSUSE セキュリティアップデート: VUL-0: flash-player: 11.1.102.55 へのセキュリティアップデート
報告 ID: openSUSE-SU-2011:1240-1
深刻度: 緊急
レファレンス: #729797
クロスレファレンス: CVE-2011-2445 CVE-2011-2450 CVE-2011-2451 CVE-2011-2452 CVE-2011-2453 CVE-2011-2454 CVE-2011-2455 CVE-2011-2456 CVE-2011-2457 CVE-2011-2458 CVE-2011-2459 CVE-2011-2460
影響を受けるプロダクト: openSUSE 11.4、openSUSE 11.3
(...)"
openSUSE-SU-2011:1242-1: 緊急: MozillaFirefox
"openSUSE セキュリティアップデート: MozillaFirefox
報告 ID: openSUSE-SU-2011:1242-1
深刻度: 緊急
レファレンス: #728520
クロスレファレンス: CVE-2011-3647 CVE-2011-3648 CVE-2011-3650
影響を受けるプロダクト: openSUSE 11.3
(...)"
openSUSE-SU-2011:1243-1: 緊急: MozillaFirefox セキュリティアップデート
"openSUSE セキュリティアップデート: MozillaFirefox セキュリティアップデート
報告 ID: openSUSE-SU-2011:1243-1
深刻度: 緊急
レファレンス: #728520
クロスレファレンス: CVE-2011-3648 CVE-2011-3650 CVE-2011-3651 CVE-2011-3652 CVE-2011-3654 CVE-2011-3655
影響を受けるプロダクト: openSUSE 11.4
(...)"
openSUSE-SU-2011:1240-2: 緊急: VUL-0: flash-player: 11.1.102.55 へのセキュリティアップデート
"openSUSE セキュリティアップデート: flash-player: 11.1.102.55 へのセキュリティアップデート
報告 ID: openSUSE-SU-2011:1240-2
深刻度: 緊急
レファレンス: #729797
クロスレファレンス: CVE-2011-2445 CVE-2011-2450 CVE-2011-2451 CVE-2011-2452 CVE-2011-2453 CVE-2011-2454 CVE-2011-2455 CVE-2011-2456 CVE-2011-2457 CVE-2011-2458 CVE-2011-2459 CVE-2011-2460
影響を受けるプロダクト: openSUSE 11.4
(...)"
openSUSE-SU-2011:1263-1: 重要: VUL-1: wireshark: 二つの DoS 問題に対する修正が施された新版への更新
"openSUSE セキュリティアップデート: VUL-1: wireshark: 二つの DoS 問題に対する修正が施された新版への更新
報告 ID: openSUSE-SU-2011:1263-1
深刻度: 重要
レファレンス: #706728
クロスレファレンス: CVE-2011-2597 CVE-2011-3266
影響を受けるプロダクト: openSUSE 11.4、openSUSE 11.3
(...)"
カーネルレビュー
- コミュニティ内外からの Linux カーネル関連ニュースです。
h-online/Thorsten Leemhuis: Kernel Log: 3.2 の新機能 (パート 1) – ネットワーキング
"TCP スタックはデータ転送レートが伝送路の帯域いっぱいに届くように高速化されました。Atheros および Broadcom の Wi-Fi コンポーネント向けドライバーは大幅に改良され、その他のドライバーも以前のバージョンのものより多くの LAN や Wi-Fi のハードウェアをサポートするようになります。
LInux 3.2 の最初のリリース候補版が登場してから Linux のメインの開発ブランチには大きな変更が統合されないまま、今回のバージョンのマージウィンドウは閉じられました。Linus Torvalds は、来年1月の中旬から終わりに最終リリースが予定されているこのカーネルバージョンの二回目のRCを近々リリースするでしょう。それまでに、Torvalds は主に統合のための修正や、過去何日かに行った小さな、ちょっとした改善について作業するでしょう。 (...)" (注:2)
Linus Torvalds: Linux 3.2-rc2
- 毎週の恒例ポスト、Linus からの Linux カーネル開発進捗状況レポート!
"Linux 3.2-rc-2 を今リリースしてるところだ。ええと、git ツリーはもうあるし (kernerl.org と github)、tar ファイルについても終わってるけど、パッチはまだアップロード中だ。
気をつけておくべきことが一つ。新しいリソーススクリプトがうまく動くようになったから、-rc2 のファイルは正しい場所 "v3.x/testing" 以下に置かれるようになった。-rc1 のように直接 "v3.x" 以下にあるんじゃなくてね。もっとネットワークがまともなところにいったら、-rc1 の場所も直すつもりだ。 (...)" (注:1)
Tips and Tricks(ヒントや「使える」小技集)
デスクトップユーザ向け
Roger Luedecke: Gobi ローダーとモバイルブロードバンドプロバイダー
- ときどきイー・モバイルや WiMAX 内蔵のノートパソコンなどを店頭でみかけることがありますが、残念ながら Linux ではちょっとした苦労が必要なんですよね (WiMAX の方はカーネルとしては認識しますが、設定アプリが Windows でしか動かないとかなんとか)。事情は米国でも同じなようで、このブログ記事ではクアルコムの Gobi チップセットの情報を調べ、Windows 版のドライバーからファームウェアを抜き出して Gobi ローダーというソフトで有効化するという手順を紹介しています。
コマンド/スクリプト初心者向け
LinuxForum.com/steelmanronald06: Screen – 初心者向けガイド
- もしあなたがサーバーに ssh で入ったりなど、CLI で Linux を操作することが多いのであれば、screen を知らないのは非常な損失だといえるでしょう。screen の入門記事は過去に何度か紹介してきましたが、今回はセッション共有で複数のユーザーが一つのコンソールを操作する方法が紹介されているのが面白いですね。
LinuxCareer.com/Rares Aioanei: Linux コマンドを学ぶ: dd
- Rares Aioanei の "Learning Linux commands (Linux コマンドを学ぶ) シリーズの一つ。dd は色々気をつける必要があるので誰でも気軽に使えるというものではないものの、とても強力なツールです。まぁ細かい前置きは置いておいて、まずはずらずらと列挙されたコマンドの使用例を見て、「えっ、こんなこともできるの?」と思ったら真面目に読んでみてはいかがでしょうか? そのパワフルさにびっくりするかもしれませんよ。
開発者/プログラマ向け
LinuxCareer.com/Rares Aioanei: Linux での C 言語開発 – 型、変数、演算子 – III.
- Unix系OSの歴史のほとんどはC言語と共にありました。そしてシステムプログラミングにおいては依然C言語の重要性は衰えていません。そんなC言語による開発入門。最近、C言語の入門記事というのは減ってきたので貴重かもしれません。今回は "Hello, world!" 以上のことを書こうと思ったら必須な、型、変数、演算子といった内容。シリーズのようなので注目したいですね。
システム管理者向け
HowtoForge/Falko Timme: openSUSE 11.4 上の nginx で CGI スクリプトを動かす
- 軽量かつ柔軟な Web サーバー (だけではありませんが) として最近人気な nginx (エンジンエックス、と読むのはご存知でした?)。ただし、標準では CGI をサポートしていないので、CGI を稼働させているサーバーを単純に入れ替えることはできません。そこで本記事では、HowtoForge らしく豊富な操作例を交えながら、nginx で CGI を利用する二つのテクニック、CGI スクリプトへのリクエストを thttpd に移譲する方法と、CGI ラッパーを用いるやり方を説明しています。記事は openSUSE 11.4 でのものですが、12.1 でも多分同様な方法でできるでしょう。
IBM developerWorks/Roderick W. Smith: Linux を学ぶ、302 (Mixed environments; 混在環境): Winbind
- ドメインコントローラが存在する Windows ネットワークに Linux マシンをぶら下げる場合、Linux マシンの認証をドメインの認証に一本化すれば管理コストを削減できます。そのようなシステムを構築するのが Samba の一モジュールである Winbind という一連のツールです。例によって LPIC 302 向けの学習記事ですが、管理業務に携わっている人であれば多くの知見が得られるでしょう。
Planet SUSE
Sascha Manns: Balsam Professional に搭載されている Plasma Activities について
- KDE を選択して openSUSE 12.1 を入れられた方であれば、タスクバーの左側の方になにやら見慣れないアイコンが増えていることにお気付きではないでしょうか。このアイコンの正体と、どんな風に使えるものなのかを Sascha が解説してくれています。
"(訳注: openSUSE 12.1 をインストールされた方であれば) タスクバーに赤・青・緑の信号のようなアイコンがあるのにお気付きのことと思います。これって何でしょうか? このブログで解説いたしましょう。
このアイコンの名前は「Activity Manager」と言って、「アクティビティー」を管理するのが役目です。でもそれって何? このツールは、KDE 4.7 にはデフォルトで入るようになっているんですが、まだ皆さん、何をするためのものかご存知じゃないんですよね。
この Activities が使われ始めるようになった当初は、Plasma Active Project と呼ばれていました。 (...)" (注:3)
Jörg Stephan: Packman リポジトリ (sox のこと)
- openSUSE を使ってきている方であれば Packman のことはとうにご存知だと思いますが、新リリースを機に openSUSE を使い始めたという人たちにとっては Packman とは何ぞや? ということになってしまうのではないでしょうか。私たちには当たり前すぎることであっても、折に触れてちゃんと紹介していかなければいけませんよね。
"この投稿で書くのは、サーバ固有の問題についてのことではありません。未だ公式の openSUSE リポジトリとして扱われていない、もう一つのリポジトリをご紹介するものです。
そう、いわゆる Packman のことです。 http://packman.links2linux.de/
このリポジトリには、あなたが必要とするであろうソフトウェアのパッケージが沢山揃えられています。私がこのリポジトリを見つけたのは、.ogg ファイルを .mp3 ファイルにコンバートする方法を探していいるときのことでした。フォーラムに、以下のようにすればできると書いてあったのです。
- sox file.ogg file.mp3 (...)" (注:1)
Fridrich Strba: LibreOffice Visio インポートフィルター: 近いうちにあなたのデスクトップでも使えるようになります
- FLOSS な Office ソフトにとって、「MS Office の代替になり得る」という命題は避けて通れないもの。Word や Excel、PowerPoint などについてはそれなりに代替が利くようになってきてはいるものの、MS Office にはそれ以外のアプリも含まれていますから、そのへんのフォローも考えなければいけなくなります。その一つとして挙げられるのが、ネットワーク構成図を書くときなどに使われている方も多いのではないかと思われる Visio。LibreOffice でも Visio で作成されたファイルをいじれるようにして欲しいという要望は多いのではないでしょうか。
"前回 LibreOffice の Visio インポートフィルターについて書いてからかなり間が開いてしまいました。しかし、静かだったからといって git リポジトリにクールなコードを追加してなかったわけじゃありません。現在は機能のうちの残りの5%に取り組んでいるところなんですが、通常開発にかかる時間のうちの95%がその作業に費やされるんですよね。でもまぁ、それは置いておいて、7月にブログを書いた後、どんなことがあったのか見ていきましょう:
まず最初に、Google Summer of Code の期間の後半、Eilidh が働き蜂のように忙しく手を動かし、スタイルシート、ステンシル、基本テキストのサポートを実装してくれました。彼女はまた、Valek が見つけた不具合の多くをデバッグし、解決してくれました。正直言って、この Google Summer of Code は大成功だったとは言えないんですが、我々はたった3ヶ月半の期間でインポートの基本的な部分を完成させてしまったのです。これはすごいことです。 (...)" (注:1)
Oyranos: Scarse のプロファイルライブラリーの警告
- openSUSE 12.1 で採用された Oyranos 色管理システム。色のことについて普段はあまりあれこれ意識していないものですが、言われてみればなるほど、いろいろな要素を考えていかないといけないものだったりするんですね…。
"Scarse とは、Argyll のコードを元にして GPL で公開されている、スキャナーのプロファイリングをするためのプロジェクトです。前世紀に立ち上がったもので、2005年に最後のニュースが出て以降、音沙汰がありませんでした。このプロジェクトは、使える ICC コレクション集を Scarse Profile ライブラリーに提供してきていて、それらは現在いくつかのオープンソースのグラフィック関連パッケージで使われていたりします。標準についての ICC プロファイルは、色空間の正しい色彩測定を記述するために使われています。ICC プロファイルはまた、アプリケーション、サービス、顧客相互で色情報をやりとりするために別の色空間に、あるいは別の色空間から色をコンバートするのに使われます。ですから、これらの標準に則していることはとても大切なことなのです。でないと、結果は最初からすでにおかしなことになってしまったり、色使いが壊れてしまうことになるでしょう。 (...)" (注:1)
openSUSE フォーラム
- openSUSE フォーラムは openSUSE 12.1 のリリースを心よりお祝いいたします。
新規ユーザの方へ – openSUSE 12.1 をインストールする前に – 読んでおいてください
新規ユーザ向け HOWTO/FAQ サブフォーラムにあるこの記事をご紹介したいと思います。これまでの openSUSE リリースの時と同様に、我らがアドミン oldcpu が、新規ユーザが openSUSE 12.1 をインストールする前に読んでおくべき文書を用意してくれました。openSUSE を使うのが初めてでしたら、これは必読です。openSUSE をずっと使ってきているという人にとっても読んでおいて損のない内容になっていることと思います。
フォーラム: インストール – 起動 – ログイン
openSUSE 12.1 がリリースされましたので、サブフォーラム「インストール – 起動 – ログイン」が賑やかなことになっている (これからなっていく) ようです。最新リリースが出たばかりということで、この分野にどんな投稿が集まるか概観するため、この先数週間、openSUSE のインストール/設定がらみのスレッドを選んでご紹介していこうと思います。私個人の体験としてはインストール中に問題に出くわすこともなくとてもスムーズにことが運びましたが、何か問題に遭遇した人にとっては頼りになるサブフォーラムでしょう。USB から openSUSE をインストール zypper で 12.1 にアップグレードしたら起動で問題が : sysconfig の netwrork-scripts が見当たらない 11.4 から 12.1 へのマイグレーション アップデートする日の前に使っているリポジトリを直してください 11.4 から 12.1 にアップグレードしたら Networkmanager の設定が消えてしまった
openSUSE 特定言語向けのサブフォーラム
現在 openSUSE フォーラム傘下にある特定言語向けのサブフォーラムは以下の通りです:
メインフォーラム (英語)
中文 (中国語)
Nederlands (オランダ語)
Français (フランス語)
Deutsch (ドイツ語)
Ελληνικό (ギリシャ語)
Magyar (ハンガリー語)
日本語
Portuguese (ポルトガル語)
Pусский (ロシア語)
Web 上の記事から
- openSUSE に限らず Linux、FLOSS 界隈で話題となっている注目情報をご紹介します:
レポート
h-online/Laura Czajkowski: Balsam Professional 12.1 がオンラインで購入できるようになりました
"インストールサポートと追加パッケージが付いている openSUSE の箱入りバージョン、Balsam Professional 12.1 が発売となりました。これまで「openSUSE 箱入りセット」を手がけてきた open-slx 社により開発されたもので、この新しい名前には、openSUSE の一部として扱われるのではなく、独自のブランドで存在感を打ち出していきたいという同社の思いが込められています。 (...)" (注:2)
WebUpd8/Andrew: 新規 / 更新 GNOME アプリケーションデザイン (モックアップ)
- 統合デスクトップ環境である GNOME は当然、シェルだけではなく組み込みアプリケーションにも新しいユーザーエクスペリエンスをもたらそうとしています。お題目はともかくリンク先に行って数々のモックアップのスクリーンショットをご覧になってください。なかなかカッコよくて、ちょっとワクワクしますね。
レビュー/エッセイ
Datamation/Eric Spiegel: 開発者がやっかいな顧客を相手にする三つのやり方
- このニュースを読まれているほとんどの方は技術者であって、「技術を分かっていない」「けれど要求は厳しい」顧客に苦しめられている人もいらっしゃるのではないでしょうか? しかし、ここで対立関係に陥るのは両者にとってよいことではありません。筆者は「やっかいな」顧客の類型を「細部にこだわる」「楽観的」「気難し屋」の三つ挙げ、それぞれの顧客とどう接するべきか、彼らから学べることはなにかを述べています。
LinuxForum.com/gcawood: 若手 Linux システム管理者を雇ったり面接したりするときに出してみたいテスト
- 人事採用というのはとても難しいものです。どんな立派な職務経歴書があっても蓋をあけてみたら技術力は……ということもありますし、まだ若くて文書上は経歴が見えない人材なら、頼るものがないだけに面接や試用といった機会で確実に実力や伸び代を把握したいです。そんなときに投げかけてみたいのがこの記事のテスト。読者のみなさんがシステム管理者ならば、これらの問いを自分に投げかけてみて、答えられるかどうか試してみてはいかがでしょうか?
Webappers/Ray Cheung: UI モックアップ用のオープンソース WYSIWYG ビジュアルエディター
- Apple がクールなユーザーエクスペリエンスで成功したのを見てもわかるように、UI の重要性は今や誰にとっても無視できないものとなっており、それは FLOSS の世界でも同じです。 Maqetta はオープンソースで供給されるビジュアルエディターで、HTML5 の機能を使って UI を記述できます。「使いやすいデザインってどういうものだろう?」ということに興味がある開発者の皆さんは、こういうソフトをぽちぽちと触ってみてはいかがでしょう? もちろんUI デザイナーの方にもオススメです!
Sysadmin.lt: Linux カーネルはデバイスをどうやって検知し利用可能にしているか? カーネル、sysfs、udev、dbus の連携
- 「ハードウェアをつなげばすぐ動く」世界というのは、エンドユーザーにとってはとてもうれしいものです。しかし、そのために Linux のシステムというのは昔に比べるとなかなか複雑になっているというのは否定できません。そんなわけでここで一つ、そこのところをきちんと棚卸してみましょうという記事。なかなか面白いですよ!
フィードバック / 交流 / 仲間に加わろう
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また、openSUSE Weekly News の編集/翻訳に興味をお持ちでしたら、 Weekly News チームのページをご参照のうえ、ご連絡ください。
Facebook には openSUSE Weekly News のコミュニティページ (英語)もあります。
交流したり、広く openSUSE コミュニティからの助けを求めるためには、IRC、フォーラム、あるいはメーリングリストが使えます。詳しくは交流ページをご覧ください。
openSUSE Weekly News 英語版 は RSS フィードで購読することも可能です。
クレジット
- Sascha Manns (英語版編集長)
- Gertjan Lettink (『openSUSE フォーラム』担当)
- Thomas Hofstätter (『イベント & ミーティング』情報担当)
- Thomas Schraitle (英語版 DocBook 指導)
- Satoru Matsumoto (英語版編集室/日本語版チーム)
- Naruhiko Ogasawara (日本語版チーム)
- Ko Kazaana (日本語版チーム)
- Yuta Hanayama (日本語版チーム)
日本語以外の言語版について
openSUSE Weekly News には英語版及び日本語以外の言語バージョンもあります。現在購読可能な言語版については こちらをご覧ください。
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