HCL:Raspberry Pi4
Raspberry Pi 4 はクレジットカード大のコンピュータで、テレビ等に接続して使用することができるコンピュータです。デスクトップ PC で行っているような表計算アプリやワードプロセッサアプリのほか、ゲームなども動かすことができます。また高解像度のビデオ再生にも対応しています。
技術データ
- Broadcom BCM2711 SoC
- 4x ARM Cortex-A72 CPU @ 1.5GHz.
- GPU: VideoCore VI
- メモリ: 1 - 8 GB LPDDR4-2400 SDRAM (モデルによって異なります)
- ギガビットイーサネット
- WiFi – 2.4 GHz and 5.0 GHz IEEE 802.11ac 無線
- Bluetooth 5.0, BLE
- USB: 2x USB 3.0 ポート; 2x USB 2.0 ポート
- 40 ピンコネクタ の使用方法については ヘッダの使用 を参照のこと。
Raspberry Pi 4 での openSUSE
USB メモリまたは SD メモリカードへのディスクイメージの書き込み
- まずはイメージをダウンロードしてください (Leap は安定版、 Tumbleweed はローリングリリース版です) 。
デスクトップ環境は下記から選んでください:
JeOS - "Just enough Operating System" の略で、グラフィカルユーザインターフェイスを使用しない最小限の環境
E20 - Enlightenment デスクトップ環境br> XFCE - XFCE デスクトップ環境
KDE - KDE デスクトップ環境
LXQT - LXQT デスクトップ環境
X11 - 基本機能のみの X11 システム
テンプレート:Arm image instructions テンプレート:Arm image instructions テンプレート:Arm image instructions - まずは root で SD メモリカード 内にイメージを書き込みます (このとき、 sdX はお使いの環境に合わせて変更してください)。
警告: SD メモリカード 内にイメージを書き込むと、その中にあったデータは全て上書きされます。書き込みを行う前に、デバイス名が本当に正しいかどうか、よくご確認ください!xzcat [ファイル名].raw.xz | dd bs=4M of=/dev/sdX iflag=fullblock oflag=direct status=progress; sync
- イメージを書き込んだ SD メモリカード を ボード (Raspberry Pi 4) に差し込みます。
- ボード と PC との間をシリアルケーブルで接続します (必須ではありませんが、デバッグには有用です。 USB-TTL シリアルケーブルが必要です).
- ボード とモニタを接続します (DVI/HDMI で接続します) 。
- ボード の電源を接続します。
- あとは初回起動時の設定を求められますので、指示通りに設定を行います。
- なお、イーサネットポートは DHCP 経由で IP アドレスを取得するように設定されています。 DHCP サーバ側で IP が取得できているかを確認してください。
- Have a lot of fun...
ISO 経由での openSUSE のインストール (高度なインストール)
Raspberry Pi 4 の場合、 DVD ISO や NET ISO から直接インストールすることもできます。
DVD/NET イメージを含む USB メモリやマイクロ SD カードと、インストール先の USB メモリや SD メモリカードが必要となります (インストール先の USB メモリ/SD メモリカードは 16GB 以上のものが必要です) 。
Raspberry Pi の場合、 ISO (DVD/NET イメージ) から起動することができます。そのため、イメージをマイクロ SD カードや USBN メモリにコピーして接続し、 HCL:AArch64_EFI の手順に従うだけです。
既知の問題
Leap 15.4 のネットワークインストールイメージから起動するとハングアップする問題
バグ #1198992 に対する回避策です。
GRUB のユーザインターフェイスが表示されたら 'Installation' を選択して 'e' キーを押して編集モードに移行し、 'linux' で始まる行の末尾に 'console=tty' を追加してから CTRL-X を押して起動してください。
Boot from USB is not enabled by default
RPi4 や RPi400 で USB デバイスから起動するには、ファームウェア側で USB 起動を有効化する必要があります。方法としては下記の 2 種類があります:
- 専用のマイクロ SD カードを使用する方法
- Rpi 上で動作する openSUSE を使用する方法
専用のマイクロ SD カードを使用する方法
下記の手順を実施してください。
- opi を利用して Open Build Service から Raspberry Pi Imager をダウンロードしてインストール (
opi rpi-imager
) するか、 Windows や Mac OS の場合は同ソフトウエアを https://www.raspberrypi.org/software/ からダウンロードします。 - マイクロ SD カードを接続します (内容は全て消去されます)
- Raspberry Pi Imager を起動します。
-
CHOOSE OS
を選択します。 -
Misc utility images
を選択します。 -
Bootloader
を選択します。 -
USB boot
を選択します (ただし、 USB からの起動が失敗すると SD カードから起動してしまうことに注意) -
CHOOSE STORAGE
を選択してマイクロ SD カードを選択します。 - あとは
WRITE
を押してYes
を選択します。
書き込みが完了したら、あとはマイクロ SD カードを Raspberry Pi に接続して電源を投入し、新しいファームウエアを書き込みます。
![]() |
警告!
|
ファームウエアの更新が終わるまでは Raspberry Pi の電源を落としてはなりません! |
シリアルコンソールをお持ちの場合は、下記のような出力が現れるはずです:
SIG vl805.sig 6246230ecd5b472902e6a49c95e857a5e3190c4fa6c462d6a8867e9a5e523a7c 0 Read vl805.bin bytes 99224 hnd 0x000000a2 PCI reset PCI reset VL805 EEPROM: 61584 diffs Updating VL805 Verify VL805 EEPROM SIG pieeprom.sig 54285fd35a75f93f59e59bb04706b6a74faaeba91fad5a2cd5bb2279a8a439ab 0 Read pieeprom.bin bytes 524288 hnd 0x00000007 Reading EEPROM: 524288 Writing EEPROM ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++.............................................+ Verify BOOT EEPROM Reading EEPROM: 524288 BOOT-EEPROM: UPDATED
処理が終わると ACT の LED が高速でかつ定期的に点滅するようになります。
Rpi 上で動作する openSUSE を使用する方法
2021/05/15 以降は、 Leap 15.2 のリポジトリ内に USB-MSD の起動に必要なファームウエアが含まれなくなっています。 Tumbleweed の 2021/03/10 以降のバージョンに含まれる raspberrypi-firmware, raspberrypi-firmware-config, raspberrypi-firmware-dt を download.opensuse.org からダウンロードしてインストールする必要があります。
これらのプログラムをインストールしたら、まずは最新のファームウエアを確認します (root で実行します)
rpi-eeprom-update
新しいバージョンを確認したら、インストールして再起動します:
rpi-eeprom-update -a reboot
これでも USB からの起動ができない場合は、起動順序を変更する必要があります (USB を最初に試して SD を次に試すなど) 。起動順序を変更するには下記を実行して:
sudo -E rpi-eeprom-config -e
下記を設定します:
BOOT_ORDER=0xf14
あとは再起動を行ってください。起動に関するコードの説明は、 こちら にあります。
サウンド
HDMI 経由でのサウンドはカーネルバージョン 5.10 以降の Tumbleweed, もしくは Leap バージョン 15.3 以降で対応しています。
また、ジャック経由でのサウンド出力は動作しません (詳しくは boo#1177169 を参照)
VC4 ドライバでは DSI 出力に対応していない問題
いくつかの LCD パネルで使用されている DSI 出力 (フラットケーブル接続) は、 VC4 ドライバでは未対応です。
このビデオ出力を使用したい場合は、 /boot/efi/config.txt
内の:
dtoverlay=vc4-kms-v3d,cma-default
を下記のように書き換えてください:
dtoverlay=disable-vc4
詳しくは boo#1181683 と https://github.com/raspberrypi/linux/issues/4020 をお読みください。
Troubleshooting
No kernel output on serial or HDMI
If you don't see kernel output on serial or HDMI, you can try setting the kernel boot parameter to
earlycon=uart8250,mmio32,0xfe215040
Beware that if you want to load the kernel directly from the firmware (not via grub or U-Boot) you will need to set gpu_freq=500 in config.txt
LED 警告表示
Pi 4 が何らかの理由で起動できなかった場合、 LED の点滅回数でおおまかな原因が示されます。詳しくは こちら をお読みください。
新しい Pi 4 ファームウエアの場合、シリアルポートや HDMI にもエラーメッセージが表示されます。
ヘッドレスサーバ
現在の Tumbleweed イメージを使用すれば、問題なくヘッドレスサーバを構築することができます。