openSUSE:Slowroll
Slowroll とは
Slowroll は Tumbleweed をベースにした新しい実験的なディストリビューションで、2023年から活動を開始しています。 Tumbleweed とは異なり、ローリングリリースの展開速度が遅く、バグ修正や CVE 修正は即時に行われますが、それ以外の大きな更新は 1 ヶ月から 2 ヶ月程度の間隔で行われます。
使用方法
初期インストール用の DVD メディアは http://download.opensuse.org/slowroll/iso/ からダウンロードできます。
また、 NET 版の ISO イメージをお使いの場合は、起動パラメータに
install=http://cdn.opensuse.org/slowroll/repo/oss/
を設定してインストールしてください。
バージョン: Slowroll
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Slowroll の初期インストール時にはオンラインレポジトリを無効にしておいてください。オンラインレポジトリから Tumbleweed の新しいパッケージがダウンロードされるのを防ぐためです。 (これを忘れると Tumbleweed がインストールされます) |
インストール済みの Leap や Tumbleweed から直接 Slowroll へ切り替えることも可能です。
DVD からのインストール後は、下記の手順でリポジトリを入れ替えてください。インストール済みの Leap または古い Tumbleweed からの移行を行いたい場合も同じ方法です:
rm /etc/zypp/repos.d/* zypper ar --refresh http://cdn.opensuse.org/slowroll/repo/oss/ base-oss zypper ar --refresh http://cdn.opensuse.org/slowroll/repo/non-oss/ base-non-oss zypper ar --refresh -p 80 http://cdn.opensuse.org/update/slowroll/repo/oss/ update zypper ar --refresh --disable http://cdn.opensuse.org/slowroll/repo/src-oss/ base-src-oss zypper ar --refresh http://codecs.opensuse.org/openh264/openSUSE_Tumbleweed/ h264
なお、 devel 系のリポジトリについては、明示的に Slowroll 向けに構築されている場合を除いて、使用しないことをお勧めします。 Tumbleweed 向けのパッケージについても動く可能性はあるものの、依存関係を壊す危険性があることから、お勧めはしません。
Slowroll 用の Packman レポジトリもありますが、動かなかったり、依存関係を壊すことがあるかもしれません。
zypper ar --refresh -p 70 http://ftp.gwdg.de/pub/linux/misc/packman/suse/openSUSE_Slowroll/Essentials/ packman
また、 Tumbleweed と同様に zypper dup で更新を実施します。
開発
bmwiedemann 氏が設計とスクリプト作成を行っています。
開発作業は https://build.opensuse.org/project/show/openSUSE:Slowroll および https://github.com/bmwiedemann/slowroll-tools で行っています。
Factory 宛に送信された更新のほとんどは、受け入れ後 Slowroll 側に自動統合されます。なお、統合作業を手早く行うため、関連する CVE 番号や boo# 参照を .change ファイルに含めるようにしてください。 Slowroll 宛への直接の送信は、中枢パッケージの更新を必要とする緊急の修正時にのみお使いください (素早く更新してしまうと Slowroll の目的から外れてしまうためです) 。