Fcitx
Fcitx は Linux に環境非依存の言語サポートを提供するインプットメソッドフレームワークです。
openSUSE では中国語で以前より Fcitx がデフォルトのインプットメソッドフレームワークとして提供されています。 日本語でも使用する事が可能です。
目次
Fcitx のインストール
Fcitx と共に日本語入力エンジンを指定する形でインストールすると容易にインストールできます。 下記では単一で記載していますが、複数エンジンをインストールして使用する事もできます。
インストール後、一度ログアウトし、ログインしなおすか、openSUSE を再起動して下さい。 これで Fcitx が起動し、使用できるようになります。
Mozc を使用する場合
パッケージ fcitx-mozc を依存関係を含めてインストールして下さい。Zypper では次のコマンドです。
$ sudo zypper install fcitx-mozc
Anthy を使用する場合
パッケージ fcitx-anthy を依存関係を含めてインストールして下さい。Zypper では次のコマンドです。
$ sudo zypper install fcitx-anthy
かな漢字 (libkkc) を使用する場合
パッケージ fcitx-kkc を依存関係を含めてインストールして下さい。Zypper では次のコマンドです。
$ sudo zypper install fcitx-kkc
GNOME を使用している場合
GNOME では統合されている iBus の表示が右上に残ります。 設定 を起動し、地域と言語 で 入力ソース の 日本語入力エンジン を削除し、日本語(または 英語(米国))のみにしてから 次のコマンドを実行します。
$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.keyboard active false
KDE を使用している場合
パッケージ plasma-addons-kimpanel を使用できます。 Plasma 5 の場合は plasma5-addons-kimpanel を使用できます。 KDE 設定モジュールに Fcitx の設定を表示させます。そのため、他のデスクトップ環境とは異なる設定画面になります。
FAQ
- IBus でいう言語パネルを表示させたい
- Fcitx では同等のパネルを「状態パネル」と表記しています。
- 状態パネルの表示は Fcitx 設定の「外観」( KDE 設定モジュールでは「見た目」) にある「状態パネルを隠すモード」を「表示」または「自動」に変更します。
- 複数インストールした日本語入力エンジンを切り替えたい
- デフォルトでは Ctrl+Shift で切り替えられます。これは Fcitx 設定の「全体の設定」( KDE 設定モジュールでは「全般の設定」) にある「入力メソッドの切替」で変更できます。
- GNOME 以外ではシステムトレイ内の Fcitx アイコンを右クリックし、入力メソッドで切り替えられます。
- 状態パネルを表示させる事で、状態パネルの左から2番目のアイコンで切り替えられます。
- メニューや変換候補の見た目を変更したい
- Fcitx では「スキン」によってデザインを変更する事ができます。システムトレイ内の Fcitx アイコンを右クリックし、スキン から選択して下さい。
- スキン は任意に追加する事ができます。KDE 設定モジュールでは「スキンの管理」にある「新しいスキンの取得」から様々なスキンをインストールできます。
- IBus に戻したい
- Fcitx パッケージをアンインストールして下さい。
- GNOME を使用している場合は 設定 の 地域と言語 で 入力ソース に追加し、次のコマンドを入力して下さい。
$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.keyboard active true