リリースアナウンス 42.2

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プロフェッショナル仕様のディストリビューション

openSUSE プロジェクトが Leap の次期マイナーバージョンとなる openSUSE Leap 42.2 のリリースをお知らせします! Leap は安定性を重視し、保守的な使い方を希望されるユーザに提供されるディストリビューションで、 Linux カーネルの 4.4 長期サポート (LTS) バージョンを利用し、物理環境から仮想環境、そしてクラウド環境に至るまで、安全で安定し、信頼性のあるサーバ向けオペレーティングシステムをベースにしています。

openSUSE Leap 42.2 では洗練されたパッケージを選んでディストリビューション内に取り込んでいることから、 Linux の最適化という観点で新しい価値を提案しています; openSUSE Leap は Linux のプロフェッショナルに対して、使いやすいデスクトップと機能の豊富なサーバ環境の両方を提供する、より安全で簡単な選択肢となることでしょう。

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従来どおり SUSE Linux Enterprise (SLE) とのソースコードの共通化がはかられているため、 openSUSE Leap 42.2 では他の Linux ディストリビューションには無い安定性を備えています。また、そのような Leap の信頼性に加えて、コミュニティが構築したパッケージを組み合わせていることから、 openSUSE Leap のユーザはコミュニティとエンタープライズ製品の両方の成果を受けることができるようになっています。

SUSE から openSUSE Leap への貢献としては、たとえば Open vSwitch と Data Plane Development Kit を組み合わせて、パケットをより高速に処理するための Network Functions Virtualization (ネットワーク機能仮想化) を提供していることなどが挙げられます。また、 YaST には多数の改善や新機能が追加されています。

一方のコミュニティ側の貢献も数多くあり、最新の Leap バージョンで 1,413 種類にも及ぶ新規のパッケージが追加されています。 42.1 と比較しても 1,313 種類も増えています。

コミュニティ側の貢献で目を引くものとして、 GNU Health バージョン 3.0.4 があります。これは病院や政府、企業などで利用できるフリーソフトウエアの健康管理情報システムです。 GNU Health では大量のデータや要素を組み合わせて、様々な管理や分析の機能を提供しています。

Leap 42.2 ではそのほかにも Prelude Security Information & Event Management (SIEM) システムがあります。これはセキュリティ関連のイベント (IDMEF) を全て収集して集計したり、正規化したり、並べ替えたり、統合したり、関係づけたりすることのできるシステムです。

openSUSE と KDE の巨大なコミュニティの成果としては、標準で複数のモニタに対応するようになった Plasma 5.8 の長期サポート版の提供があげられます。

Leap は SLE の成果を取り入れることで理想的な (dev-to-production) モデルを提供し、開発環境や本番環境を調整したい開発者やシステム管理者にとって、最適なシステムとなっています。また、 openSUSE Leap はシステム管理者から開発者、そしてデスクトップのユーザに至るまで、高度に安定し、かつ安全な選択肢となっています。

最新の Leap バージョンでは、 btrfs ファイルシステムを利用しているシステムで Portal:Snapper によるスナップショットの機能が改善されています。新しい btrfs の容量制限 (クオータ) の考え方では、 snapper がよりディスク領域を占有しないように作られているほか、 手作業での設定 もできるようになっています。このほか Snapperポカヨケ の仕組みとしても動作するようになっていて、システム管理者が最新のパッケージを利用したりした場合や、作業ミスが発生したりした場合などに、元の状態に戻すことができる仕組みも提供しています。

また、 Leap ではユーザから開発者、システム管理者に対して、より素早く最新のバージョンを取り入れるローリングリリースモデルを採用するディストリビューション openSUSE Tumbleweed や、企業レベルのサポートを提供する SLE への移行も簡単にできるよう手順を提供しています。

openSUSE Leap が何故コミュニティとエンタープライズの両方に適しているのか、下記を詳しくお読みください。

openSUSE Leap 42.2 とは...

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より企業向けに

openSUSE Leap 42.1 が SLE (SUSE Linux Enterprise) をベースにしていたのと同様に、 Leap 42.2 は SLE 12 Service Pack (SP) 2 のリリースをベースにし、従来より多くのソースコードを共有するようになっています。 NVDIMM や OmniPATH のほか、 openVSwitch, XEN と Data Plane Development Kit の組み合わせなどの新技術が本リリースに含まれています。 SLE とのコードベース共有だけでなく、 openSUSE Leap 42.2 では openSUSE コミュニティ自身や SUSE のエンジニアが提供する様々なパッケージやメンテナンス、バグ修正なども含まれています。なお、 Leap 42.1 を基準にして、 Leap 42.x では最低 36 ヶ月間のメンテナンス/セキュリティ更新期間を提供します。

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Konqi の復活

Konqi がその力を完全に取り戻しました。 Plasma 5.8 により、 openSUSE Leap に対して全く新しいコンポーネントを提供しています。 Plasma 5.8 は長期サポートリリースとして提供されていることから、安定性を重視する Leap のユーザには最適なバージョンといえるでしょう。また、 Qt 5.6 や Frameworks 5.26 しの組み合わせにより、 Plasma 5.8 は Leap 42.2 のユーザに対して、 KDE の素晴らしい信頼性や安定性をもたらすことになるでしょう。

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カーネル

Leap 42.2 では Linux カーネルの LTS (長期サポート) 版であるバージョン 4.4 を採用しています。このバージョンではファイルシステムの改善のほか、 btrfs に対する新しいバランスフィルタなどが提供されています。このほん、既定のカーネルは準仮想化が有効化されています。このほか、本バージョンでは Trusted Platform Module 2.0 チップを利用した暗号化やセキュリティのサポートが改善されているほか、 KVM を介して入れ子 (nested) の仮想化にも対応しています。また、 IP 仮想サーバや IPv6 のネットワーク機能も劇的に改善され、様々なアーキテクチャで更新および変更が加えられています。


Leap のダウンロード

openSUSE Leap 42.2 のダウンロードは software.opensuse.org をご利用ください。なお、アップグレードやインストールを行なう際、あらかじめ openSUSE:リリースノート をお読みになることをお勧めします。

openSUSE Leap 42.1 をお使いの方は、 このリンク先 にある手順でアップグレードすることができます。

感謝

openSUSE Leap 42.2 はディストリビューションそれ自身や同梱されるプロジェクトの開発者も含め、数千もの開発者が関わるプロジェクトの成果であります。 openSUSE プロジェクト内外の貢献者の皆さんにおかれましては、本リリースに携わったことを誇りに思っていただければ何よりです。また、我々からは数々の貢献に対して “ありがとう” の一言ではとうてい言い表わしきれないほど、ただひたすら感謝するばかりです。 Leap は開発者にもシステム管理者にも、そしてユーザにも理想的な Linux ディストリビューションであることを信じてやみません。また次回のリリースや Tumbleweed でお会いしましょう。

詳細

開発者向け

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IDE とツール

Leap では成熟版である Qt 5 GUI ツールキット (5.6) を採用しています。 openSUSE Leap 42.1 のバージョンと比べると 800 種類もの改善点が含まれているほか、 Qt 5.6 は LTS (長期サポート) 版になっていて、 Qt フレームワーク内やサードパーティ製のライブラリで、比較的重要ではないセキュリティ修正も提供されるようになっています。また、 CMake 3.5 はオープンソースの開発者に対して、パワフルでプラットフォームに依存しない構築環境を提供しています。また、 Leap 42.2 では OpenSSL ツールキットも 1.0.2h になっていて、 ALPN の動作変更や ASN.1 BIO によるメモリの大量占有などの問題を防ぐようになっています。このほか、 OpenSSH は最新の安定版であるバージョン 7.2p2 となり、 X11 の認証資格を安全に処理できるようになっています。

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言語とライブラリ

本 openSUSE リリースはソフトウエアの翻訳作業とその調整作業について Weblate を利用するようになった最初のバージョンです。 openSUSE の Weblate インスタンスでは 50 種類以上もの言語を提供し、定常的に翻訳作業に参加されている方から一時的に参加された方まで、様々な方々が翻訳に参加できるようになっています。また、 openSUSE の翻訳と SUSE Enterprise Linux の翻訳の作業調整もできるようになっていて、これによりコミュニティとエンタープライズ製品の協同作業をより促進できるようになっています。また、 openSUSE Leap 42.2 では Python 2.7.12, Ruby 2.1 が含まれるようになりました。 Perl は openSUSE Leap 42.1 と同じバージョンではありますが、いくつかの修正が含まれるようになっています。また、本 Leap リリースでは libvirt (2.0), libzypp (16.2) など、新しいメジャーバージョンリリースも採用しています。このほか、 Leap では glibc 2.2 と libsigc++ 2.8 を採用していて、シグナルを定義して任意のコールバック関数 (静的または仮想) に接続できるようになっています。


システム管理者向け

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仮想化

openSUSE Leap 42.2 は完全な仮想化ソリューションを提供しています。 QEMU 2.6.1 と VirtualBox 5.0.24 の両方を提供していることから、アプリケーションの配布を行なうための完全なベースシステムとなるように作られています。このほか、 YaST によるセットアップはアプリケーションを素早く簡単に配置できる仕組みを提供しています。また、仮想化という観点では Xen, KVM のほか、 Linux コンテナにも対応しています。

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YaST

YaST Sprint の取り組みにより、 openSUSE Leap 42.2 では多数の改良が提供されるようになり、 YaST がより直感的に操作できるようになっています。 YaST コミュニティではユーザインターフェイスを改良してより有用に利用できるようにしているほか、 Tumbleweed で新規ツールやモジュールの追加を継続することで、 Leap ファミリにもその成果を適用できるようになりました。たとえば Google Summer プロジェクトで開発されたモジュールである yast2-alternatives は、 openSUSE の様々な互換システム (ライブラリ、モジュール、プログラムなど) を切り替えるためのシステムであるほか、 yast2-vpn は VPN ゲートウエイやクライアントを設定するためのモジュールです。このほか、 yast2-auth-client は従来より提供されているシステム認証の集中管理用モジュールですが、こちらは完全に作り直されています。また、 YaST では改善版のブートローダ管理モジュールが提供されるようになっています。 Trusted Boot への対応のほか、パスワード保護に対する設定も改善されています。 yast2-firewall は firewalld に完全対応するようになり、従来の SuSEFirewall2 以外にも対応範囲を広げています。そしてインストールの際に何か問題が発生した場合に備えて、デバッガを起動できる機能も提供されています。 Ruby 言語の知識があれば、どこに問題があって何を修正すれば回避できるのかを調べることができるようになっています。インストーラを実行する際のメモリ要件が緩和され、少ないメモリでも動作するようになっているほか、キーボードのレイアウトの選択や設定、コンソールのフォントなども systemd との間でうまく動作するようになっています。詳しくは 主な機能 のページをご覧ください。

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システムの管理

openSUSE Leap では Samba 4.4.2 が含まれています。こちらは Windows 2003 ドメインに対する 'net ads join' などが正しく動作しなくなっていた問題が解決されています。 Systemd 228 では、ルートディレクトリが純粋なディレクトリであり、サブボリューム (brtfs のみ) ではない場合、純粋なディレクトリを作成するようになりました。これにより特定の btrfs サブボリュームの考え方を認識していない chroot() 環境下で発生していた問題を回避できるようになっています。 Leap での AppStream のバージョンは、ソフトウエアリポジトリの動作を拡張しています。 MariaDB は従来のリリースと同じバージョンのままですが、 MySQL はバージョン 5.1.35 にマイナーアップグレードされていて、誤ってフェイルオーバを引き起こしてしまう問題のほか、利用できないサーバに接続しようとしてしまうフェイルオーパプロセスの問題などに対応しています。


ユーザ向け

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KDE

openSUSE Leap 42.2 は KDE プロジェクト提供のフラッグシップデスクトップソフトウエアである Plasma の長期サポート版 (LTS) を提供する最初のバージョンです。 Plasma 5.8 LTS は既定のデスクトップとして提供されるもので、以前は KDE を利用していたものの、今は利用していない方々も、 KDE の安定した潜在性と革新性を確認するため、本リリースをお試しになることをお勧めします。 Plasma 5.8 では openSUSE Leap 42.2 の標準の状態でマルチモニタ環境への対応が改善されているほか、従来からの機能豊富で高性能なデスクトップ環境をお楽しみいただけるようになっています。 KRunner ではジャンプリストのアクションが新しく追加されているほか、アプリケーションの起動だけでなく、アプリケーションを起動する際の動作も利用できるようになっています。また、検索結果を任意のアプリケーションにドラッグ&ドロップすることができるようになっているほか、 Leap 42.2 で改善された システム管理者向けのキオスク機能への対応 も提供されています。このほか、 Android のスマートフォンをお使いの方は Google Play ストア内にある KDE Connect を利用することで、電話機との統合を行なうことができるようになっています。設定作業は簡単で、 YaST から SUSE firewall モジュールを利用して、 KDE Connect サービスを有効にするようにするだけです。 KDE Connect を利用することで、デスクトップでテキストメッセージを受信できるようになるほか、電話機とのファイル転送を行なうこともできます。

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GNOME

GNOME 3.20 のリリースから 6 ヶ月以上が経過し、 openSUSE Leap 42.2 でも本リリースを利用できるようになりました。 3.20 の安定性により、保守的なユーザにも新しいプライバシーコントロールの機能アップグレードが提供され、アプリケーションごとの位置情報アクセスの許可を設定できるようになっています。このほか、シェルからのメディアコントロールの素早いアクセスやキーボードショートカット、新しいショートカットのオーバーレイウインドウを利用したジェスチャコントロールなども提供されています。多くの GNOME アプリケーションでは 3.20 向けにファイルやビデオ、写真や gedit, ビルダ, マップなどのショートカットが提供されています。また、各アプリケーション内ではアプリケーションメニューからショートカットウインドウを開くことができるほか、 Ctrl+? や Ctrl+F1 のショートカットでも同じようなことを実施することができます。また、 openSUSE Leap 42.2 の GNOME ではファイルアプリケーションから Google Drive に直接アクセスできる機能も用意されています。 GNOME 3.20 では 28,933 種類の変更が 870 人の貢献者によってもたらされています。詳しくは GNOME 3.20 のリリースノート をお読みください。

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その他のデスクトップ環境

openSUSE Leap 42.2 では MATE, Xfce, Enlightenment, Cinnamon などのデスクトップを選択することもできます。なお、 openSUSE Leap 42.2 で提供されるようになった LXQt 0.11.0 ではいくつかのバグ修正によりユーザ体験が改善されていますが、インストーラからは直接利用することができません。 LXQt 0.11.0 では、 GTK を UI のベースにしていた PulseAudio のミキサーコントロールである pavucontrol に対して、 Qt への移植版である pavucontrol-Qt も提供されています。


openSUSE プロジェクトについて

openSUSE プロジェクトは、 Linux を幅広く普及させるために活動を行なっている、ワールドワイドのコミュニティです。 最高の Linux ディストリビューションを作成するため、オープンで透明性の高い、フレンドリーなやり方で数々の活動を行ない、 1 つのフリーソフトウエア/オープンソースソフトウエアのコミュニティを構成しています。本プロジェクトはコミュニティの形態で統制が図られ、様々な個人、テスターからプログラマ、翻訳者からユーザビリティのエキスパート、そしてアーティストや開発者まで、様々な人々が関わっています。本プロジェクトでは様々な技術を包含し、いろいろなレベルの技術者や異なる言語、そして各種の文化的な背景を持った方々が参加しています。本プロジェクトについて、詳しくは opensuse.org をお読みください。